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中国の軍事的な行動について(今後は台湾・マレーシアが中心か?)

次に、中国の軍事的な行動については、藤原主幹にお願いします。

藤原 中国の軍事行動は、以前私たちが分析した時点よりも違う形で進行しているようです。それは、中国軍が尖閣諸島を攻撃してきて、自衛隊に瞬殺され、それが内部分裂の引き金になるだろうと想定していたのですが、習近平が自衛隊の防衛能力の高さに驚いて、尖閣奪取を当面諦めたという分析になりました、

それで、習近平は、2020年の東京オリンピック以降に軍備を増強して尖閣諸島から沖縄あたりを狙おうという方針に変えたようです。ただし、自衛隊も一層の装備を強化しますから、所詮無理な話だと思いますが。それに、中国はその時点でかろうじて中国という形は取れても、軍閥の台頭でバラバラの状態、分裂の一歩手前の状態だと思います。

さて、習近平にとっては、尖閣諸島に当面手を出せなくなりましたので、南シナ海で、ベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシア、台湾との紛争を起こして、国内に鬱積したガス抜きもあわせて領有権戦争を計画しているようです。(参考:「補足 中国、尖閣・沖縄からの外洋進出をあきらめ、南シナ海ルートを選択か」 )

その問題についての東南アジア諸国と日本の関係がどうあるべきかについては、別の機会に論じます。以上が前提事項になります。 (ネット塾(4) 追い詰められた習近平より 2014-03-06)

台湾の学生はなぜ立法院を占拠したの? 原因となった「サービス貿易協定」とは
THE PAGE 3月28日(金)12時0分配信

 3月18日の夜、台湾の国会にあたる立法院の議場を、数百人もの学生たちが占拠しました。23日夜にはデモ隊が行政院(内閣に相当)にも突入。これは治安当局に強制排除されましたが、立法院の占拠はいまも続いています。台湾史上でも類を見ないデモ運動の原因となったのは、昨年6月に中国と台湾で調印された「サービス貿易協定」。この協定に反対の意を示す学生たちが、今回の行動を起こしたのです。なぜ学生たちは、ここまでの反発を見せたのでしょうか。

サービス貿易協定の強行採決に反発

 サービス貿易協定とは、中国が80分野、台湾が64分野の市場を解放しようというものです。昨年の調印を経て、3月17日より台湾国内での最終的な同意を得る審議が立法院で行われていました。しかし、この協定は「台湾にとって不利益な条約」と見る向きが強く、最大野党の民主進歩党を中心に反発の動きが出ていました。

台湾の与党である中国国民党は、野党の意見には応じず、「時間切れ」として審議を一方的に打ち切り。十分に話し合うことなく、強引に協定の同意を進めようとしました。これに学生が抗議し、一連の“占拠事件”へと至ったのです。

台湾にとって不利?な協定

 サービス貿易協定が台湾にとって不利益と考えられる理由はいくつかありますが、その最たるものの一つに「中小企業への打撃」があります。市場が開放されれば、中国企業や労働者が大量に流入してくると考えられます。巨大な資本を持つ中国企業が参入すると、台湾の既存企業、特に中小企業は厳しい状況に置かれ、また賃金の安い中国人労働者が増えれば、台湾の人々の労働環境はマイナスの影響を受けかねません。
 
 台湾の中小企業が淘汰され、賃金の安い中国人労働者が入ってくれば、学生たちの就職先が少なくなる可能性が高まります。その危機意識が要因となって、これほどの大きな運動が生まれたのでしょう。

中国との「統一」で不安視する声も

 さらに中国と台湾は、統一するか否かで対立してきた関係。もし協定が同意され、中国企業の進出が著しくなれば、中国の望む統一が近づくことも考えられます。さらに、今回の協定では出版・印刷の市場も解放されるため、中国の出版業が一挙に台湾へ進出すると不安視する声があります。

 そうなった場合、台湾では「中国側による、統一へ向けた言論統制が行われるのでは?」という不安の声も上がっていました。これらも、今回の過激な運動に至った要素でしょう。

 そもそもこの協定は、昨年6月の調印から「十分な議論を行わずに決めた密室協定」として、野党に批判されていました。一方の与党、中国国民党は、批判の高まる中で審議が遅れることを嫌って強行採決に出ましたが、余計に状況を悪化させてしまったともいえます。

 台湾の馬英九総統は、事態の打開に向けて学生側の代表者と会談する意向を固めており、学生側もそれに応じる構えです。台湾で起きた前代未聞の学生運動は、どのような結末を迎えるのでしょうか。

南シナ海で狭まる「中国包囲網」、友好国マレーシアも態度硬化
2014年 03月 1日 09:11

[クアラルンプール 27日 ロイター] -マレーシア領のボルネオ島サラワク州から沖に約80キロ離れた場所にある暗礁。容易に見過ごされるかもしれないほどのものだが、中国海軍は同暗礁の近海で1年以内に2度「主権宣誓活動」を行い、マレーシア政府に衝撃が走った。

問題の暗礁はジェームズ礁(中国名・曽母暗沙)で、マレーシア領海の外に位置しているが、同国の排他的経済水域(EEZ)内にある。

南シナ海の9割の海域で領有権を主張する中国。複数の上級外交官らはロイターに対し、中国軍の行動によって、マレーシアは中国の主張に対する姿勢を大きく変えたと指摘する。

外交官らによると、マレーシアは今年1月の中国軍による主権宣誓活動をきっかけに、中国の主張に最も積極的に反発するフィリピンとベトナムとの連携を強化。南シナ海における行動規範によって、中国の動きを抑えたい考えを明確にした。

また、中国の海洋進出強化の動きは、マレーシアが米国との結びつきを強めることにもつながり、東南アジア諸国と中国との溝は深まるばかりだ。

中国はマレーシアにとって最大の貿易相手国。そのため、マレーシアはこれまで、経済関係を優先し、安全保障問題については懸念を示してこなかった。

ジェームズ礁は中国本土から約1800キロの位置にあり、マレーシア、フィリピン、ベトナムなどほぼすべての東南アジア諸国からの方が距離的に近い。

それでも、中国は同暗礁を最南端の領土だと譲らない。中国は南シナ海の権益を主張するため、9本の境界線「九段線」を地図上に引いているが、同暗礁はその内側に含まれている。

中国国営メディアが配信した1月26日の写真では、数百人の中国海軍兵士が艦船の甲板に集まっているのが確認できる。この艦船のほか、駆逐艦2隻とヘリコプター1機が、ジェームズ礁付近で共に行動したと報じられた。

一方、マレーシアの海軍トップはこの報道を否定。ベルナマ通信に対し、中国艦船はマレーシア領海から遠く離れた位置にいたとコメント。ただ、軍事アナリストらによると、マレーシア軍が監視していなかったか、中国艦船を確認できなかったことから、報道を否定した可能性があるという。

また関係筋からは、中国艦船3隻がジェームズ礁近海で、中国の領有権を主張する「主権宣誓式」などを行ったことはほぼ確実だとの見方が示されている。

マレーシア戦略国際問題研究所の専門家Tang SiewMun氏は、中国艦船の最近の動きについて、「われわれにも鐘が鳴らされた」と指摘。「(両国間には)特別な友好関係があるため、ジェームズ礁については、中国の主権と国益を守る行動とは無関係だと思っていた」と述べた。

<行動規範>

1月の中国艦船の動きに対するマレーシア国民の反応は薄い。しかし、東南アジア諸国の外交官らは、マレーシアの外交官が、南シナ海における行動規範の策定に向けた中国との協議に対し、以前よりはるかに積極的になったと話す。

ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟10カ国と中国の代表からなる作業部会は、3月18日にシンガポールで行動規範の策定に向けた協議を再開する予定だ。ASEANと中国は昨年、協議を加速させることで合意したが、協議はさほど進展していない。

行動規範は、中国とASEAN加盟国の海上行動を詳細な規則で縛ることで、緊張関係の高まりを受けた衝突の発生を防ぐのが狙い。行動規範の策定について中国政府は、真剣に取り組んでいるとしている。

マレーシアのアマン外相は、中国艦船の動きを受け、フィリピンのマニラを予告なしに訪問し、フィリピン外相と会談。軍の報道官によると、議題は南シナ海に関することだった。

2月18日にはフィリピン、マレーシア、ベトナムの当局者が会合を開き、対中国政策を協議。事情に詳しい外交筋は「これまでは、フィリピンとベトナムのみが協議を進めていた。それが今ではマレーシアも加わった」と、マレーシアの態度の変化を説明した。

会合で3カ国の当局者は、中国の「九段線」を認めない方針で一致し、行動規範の策定に向けた交渉の早期再開を迫ることで合意。その上で、3月にクアラルンプールで開く会合への参加をブルネイにも要請することを決めたという。

マレーシアだけでなく米当局者もこのところ、中国に対する態度を硬化させている。ジョナサン・グリーナート米海軍作戦部長は、フィリピンが南シナ海の領有権をめぐって中国と衝突すれば、米国はフィリピンを支援すると発言した。

中国南海研究院のHongNong氏は、このような発言について「ASEANに影響を与える。これまで、米国が誰の味方になるかを明確に伝えたことはなかった」と語った。

<海軍基地>

2013年3月、中国艦船はジェームズ礁周辺で今年1月と同じような行動を取った。この行動に対し、マレーシアは中国政府に珍しく抗議を行った。

シンガポールの東南アジア研究所(ISAS)の上級フェロー、イアン・ストーリー氏は、「これら二つの事案は、マレーシアの国家安全保障体制にとって、とても憂慮すべきことだ」と分析。

その上で「将来同様の事案が発生することが予測される。中国人民解放軍はマレーシア領海に中国国旗を掲げるだろう。そうなれば、マレーシアは政策の転換を迫られるはずだ」と強調した。

マレーシアの政策転換はすでに進められているようだ。

昨年10月、マレーシアはジェームズ礁から最も近い主要な町、サラワク州ビントゥルに海軍基地を建設する計画を発表。米海兵隊をモデルにした部隊が駐留するという。中国には直接言及しなかったが、国防相は基地建設の目的は同海域の石油・天然ガス資源を守ることだとした。

マレーシアの軍事アナリストによると、米国はマレーシア版海兵隊の設立を支援するため、助言や訓練を行うとみられている。前出のTang氏は「この計画はとても重要だ」とし、米国とマレーシアの軍事関係を強化することになると付け加えた。

<経済関係>

マレーシアは中国に対する態度を硬化させているものの、マレーシア政府筋によると、中国との領有権問題をめぐってフィリピンと合同で国際裁判所に提訴する考えはない。

フィリピン政府は、国連海洋法条約に基づき国際裁判所に提訴。これに対し、中国側は裁判の手続きを拒否している。フィリピン側の弁護士は、この裁判には他国の参加も認められるとしている。

政府寄りのマレーシア紙ニュー・ストレーツ・タイムズは昨年10月、中国の習近平国家主席のマレーシア訪問を前に、同国は「地域紛争の解決には、より慎重で極めて繊細な対応を取る」と表明した。

マレーシアのナジブ首相は習主席との会談で、2017年までに相互貿易額を1600億ドルにする目標を設定。両国の経済関係はますます強化されている。

西側の外交官の1人は、対中・対米関係のバランスを保つというマレーシアの総合的な政策には大きな変化はみられないだろうと語る。

また、この外交官は「原則的にマレーシアは、ASEANの立場を取っている。しかし、それと同時に中国の反応を心配している」と指摘。「彼ら(マレーシア)は取引できると考えている。ただ中国は取引しないだろう。見ての通り、中国は少しずつその攻撃的な姿勢を強めている」と述べた。
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