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朴大統領の習慣的な“国民冒とく”にはもう耐えられません

ハンギョレ新聞 9月23日(火)16時30分配信

[クァク・ビョンチャン大記者が朴槿恵大統領に送る手紙]
「何をしていたのか」という問いに「冒とくするな」と怒り
「自分に対する冒とくは国民の侮辱だ」と強弁するあなた
これ以上、国民という理由であなたに侮辱されたくありません

「お父様の偉大な遺産を受け継いだ朴槿恵(パク・クネ)大統領が領導する大韓民国は、世襲による首領独裁の暴政で苦しむ2千万同胞の人間解放、自由統一のために今日も力強く前進している」

 昨日、臨津閣(イムジンガク)で脱北者前衛隊を名乗る人々が北朝鮮側に飛ばしたビラに朴大統領の顔写真と一緒に添えられた文面の一部です。 口調が北朝鮮風で世襲独裁者を称賛する時に使うものと同じです。
 ビラで朴大統領の左側には“救国の一念で軍事革命に成功した朴正煕(パク・チョンヒ)将軍”の写真と称賛文があり、その左側には“建国の大統領”である李承晩(イ・スンマン)が並んで載っています。あなたはすでに李承晩や朴正煕の隊列に上がっていたのです。北朝鮮の金日成首領と同じような永久執権体制と神格を得ようと考えた李承晩と朴正煕、そのため北の体制のように国民主権を否定して民主主義と人権を抹殺した彼ら、その偉大な後継者に位置づけられたのです。

 その事実の報告をあなたはきっと受けたはずです。ビラを散布したら原点を打撃すると北朝鮮が言ったばかりなので、たとえ十中八九見えすいた脅しであっても、もし現実となれば緊急事態に発展することもあるので、時々刻々、報告を受けないわけにはいかなかったでしょう。気になりました。そこまで称賛されることに、あなたの気持ちはどうだったのか。
 おそらく、あなたが民主的な共和国の指導者であるなら、軽蔑すべき北朝鮮体制を追求した彼らと同等の扱いを受けることに侮辱を感じたはずであり、心から李承晩と朴正煕の路線に従う大統領であるなら、実に愉快で爽やかだったでしょう。

 私の場合を言わせてもらうなら、私とは別に関係ないことだけど、それを見ていて侮辱を感じました。 私のように民主的な共和国市民と考える人なら同じ気持ちになったでしょう。 脱北者前衛隊が表現した通り“選挙を通じて選出された”国の大統領が、いや、私たちが選んだ大統領が、暗殺、ペテン師や政治チンピラ、警察、そして銃や刀で権力を掌握し、維持し、さらには拡大させた者たちと同じだというのだから。私たちが生きてきて、作り上げているこの国が解放空間というより、1960年代と違わない暗黒の混乱期だというのだ。

 あなたへの忠誠心溢れる検察が『産経新聞』ソウル支局長を捜査し、大統領の“失踪した7時間”に関する記事を韓国語に翻訳した『ニュースプロ』の記者まで捕まえるため、記者らの歯を抜きとるように探し回っているといいます。 翻訳者まで処罰しようというのです。せいぜい産経と記事を書いた記者を攻めたてていればいいのに、日本の新聞の記事を翻訳して紹介したことにまでこだわるのはいかにも奇異な話です。 昔のあの偉大な“朴正煕将軍”時代が思い出されるのは、こうした理由からです。

 当時、最高権力者に関連した内容は配布されたもの以外には絶対に報道できませんでした。取るに足らない記事を書いても、そのメディアと記者は“国事犯”と見做され刑を科されました。だから将軍の近況に関連した便りは外信に依存し、耳で知るほかはありませんでした。しかし、外信でもそんな怪談を書いたり知らせることはできなかったのです。当時の日本の『読売新聞』は、取るに足らない記事を掲載したため特派員は追放され、ソウル支局は閉鎖されたました。外信だけでなく外信を引用した一切の表現と伝達行為を封じ込めたのです。

 そんな将軍が暗殺されて35年の歳月が流れました。もちろん残酷な全斗煥(チョン・ドゥファン)将軍の時期も含まれているけど、その間、選挙によって大統領が選ばれ、憲法も民主化され、その憲法に手をのせて宣誓した大統領が選挙法違反の発言をしたと国会が弾劾をする国になりました。
国際社会はこの国の民主主義と人権身長を羨みました。だから表現の自由のレベルが、公信力を認められる外信を国内で引用報道することに誰も恐れを持たなくなったと信じてきました。

 ところが、あなたの執権と共に、そうではなかったことを思い知らされます。内信も外信も防ぎ、外信の引用報道まで防ぎ…、あなたは脱北者のビラの中にある姿のように李承晩と朴正煕の隊列に加わろうとしました。この国を35年前に逆戻りさせようと限りなく努めているのです。この国の民主主義と人権が侮辱され、そして選挙を通じてあなたを選んだ市民も侮辱されているのです。

 今月16日、セウォル号事故5か月目の日でした。あなたは閣僚会議でこう話しました。 「国民を代表する大統領に対する冒とく的な発言がその度を越している…。これは国民に対する冒とくでもあり、国家の地位墜落と外交関係にも悪影響を与える恐れがある」

 その日の発言こそ“国民冒とく”の典型でした。あなたは子供たち264人を含む私たちの国民304人が沈没するセウォル号の中でゆっくりと水葬されていきつつある時、どこで何をしたのか明らかにすることもせず、その要求を握りつぶしながら国民を自分と同一視されたのです。
 どうすれば遺族を含みまだ悲しみに浸っているこの国の国民とあなた自身を同一視することができるのでしょうか?  あなたの無責任と無能により子供を失った遺族たちを、あなたと同一視するというのですか?  これほどの冒とくはありません。

 そのうえ、あなたはその時何をしていたのかと尋ねる者たちに、きっぱりと一言だけ答えました。「私は境内にいた」とは、なんと傲慢な話でしょうか。 「おまえたちのような者が、この私に、そんなことを尋ねようというのか?」といった脅しとなんら変わりありません。

 むしろあなたは遺族と国民を怒っていました。その前で国民は召使いに過ぎません。召使いの子供が死んだからと私にどうしろというのか。そこまで蔑視して、ある日窮地に追い込まれると、今度は自分に対する冒とくが彼らに対する冒とくだと言いだす。滅多なことを言うものではありません。

 そこであなたは、“純粋な遺族”と“不純な遺族”を自分の口に合うように振り分けたようです。セウォル号特別法には「純粋な遺族の気持ちを込めなければならない」と言ったように。あなたの胸中では、国民も純粋なものと不純なものに振り分けられるのでしょう。 国民の半分以上はより深い心の奥まで侮辱にあいました。

 現実には、こうした形の国民に対する侮辱を問い詰めるのは、今更な感があります。今までずっと続いてきたためです。4か月前、あなたは対国民談話文を読みながら続け様に涙を流しました。流れる涙を拭うこともありませんでした。近ごろ滅多にお目にかかれないショーでした。そこまで騙したわけだから、さらにどんな話が必要でしょうか。

 今後は“国民”と言及する時には「イルベ、父母連合、脱北者前衛隊などの」という指示対象を必ず付け加えてください。この国の国民という理由だけで、あなたが受けなければならない非難を、あなたの代わりに受けたくありません。そんな大統領と同一視される侮辱を受けたくありません。
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