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何も決められないアメリカなのに「ひとり勝ち」になる理由

darkness 2014年11月6日木曜日

オバマ大統領が口先だけの人間だったことが世界中にバレて、アメリカでも急激に支持を失っているのは誰の目にも明らかだった。オバマ大統領はもう何もできない。(今後2年、全世界が救いようのないほど混迷してしまう理由)

2014年11月4日の中間選挙でもオバマ大統領は大敗しており、いよいよこれからオバマ大統領のレームダック化は本格化する。

アメリカの上院は大統領の行う政策や条約の承認権を持つ。さらに、大統領が問題を起こせば弾劾することができる権利も持っている。

ここを共和党が押さえれば民主党出身のオバマ大統領の政策はことごとく拒絶される可能性もある。また、オバマ大統領がそれを嫌って政策をゴリ押しすれば、弾劾に持ち込まれる可能性もある。

こうしたことから、オバマ大統領が中間選挙に大敗した瞬間に、もう「今後2年はアメリカは身動きできない」という懸念が世界各国から出てきている。

どんどんひどくなっていく世界情勢の中で

アメリカが「何も決められない国」になるということは、世界中の大混乱が加速していくということでもある。すでに、世界は混乱している。

ロシアは、ウクライナ問題を経て、今やアメリカとは公然と敵対関係に入っている。そのため、ロシアでは経済制裁による悪影響が広がっており、ルーブルも下落、ロシア株式市場も暴落につぐ暴落に見舞われている。

ユーロ圏はそれを受けて景気後退を余儀なくされている。それぞれの国でユーロ反対派の極右政党が台頭し、今やイギリスのユーロ脱退が現実化する動きにもなっている。

アラブ諸国では激しい暴力が蔓延して、今やイスラム国が超暴力で野火のように広がって周辺国を混乱させている。来年あたりはアラブ諸国が再び2011年並みの大混乱が起きる可能性も否定できなくなった。

中国も不動産バブルが隠しきれなくなっており、世界各国からも嫌われて国が揺らぎ始めている。習近平は中国共産党の「ラストエンペラー」になるのではないかとも言われ始めるようになっているのである。

ブラジルはルセフ大統領が再選されたばかりだが、経済成長もできず、格差問題も、貧困問題も、治安問題も、何も解決できない。解決どころか、逆により深刻化させるのではないかとも言われている。

中南米はベネズエラもメキシコも、経済的な停滞を余儀なくされて、次の経済危機は南米から起きると考える人も多い。ブラジルが先に逝くか、ベネズエラが先に逝くかという危機になっているのだ。

東アジアも、中国・韓国と日本の対立を見ても分かる通り、国民間で憎悪が深化しており、この憎悪はいずれ大きな衝突につながるのは時間の問題となっている。

アメリカの「ひとり勝ち」が起きる可能性がある

こんな状況だから、世界経済は最終的には大混乱の中に落ちていくのは避けられない。今後2年で、危機的な状況になっていくだろう。

しかし、その前に奇妙なことが起きる。

アメリカの「ひとり勝ち」が起きる可能性があるのだ。なぜそうなるのかというと、有事のドル買いリパトリエーションが起きるからだ。

1974年に南ベトナムが崩壊する際、あるいは1998年にロシアが国家破綻する際、多くの国民は自国通貨を必死になってドルに交換しようともがき苦しんでいた姿を私たちは目撃している。これが「有事のドル買い」である。

たとえば、私たちがユーロ資産を持っていたとする。今後ユーロが分裂の危機に直面するようになると、欧州の多くの人は世界で一番安全な資産に変えようともがき回るはずだ。

あるいは、中国で政治的混乱が避けられないとなったとき、多くの中国人が自国通貨である元よりも、ドルの方が信頼できるといっせいにドルに転換しようとする。ここでもドル買いが発生する。

リパトリエーションとは、本国への資金還流だ。

多くの投資家はユーロが危ないと思えば、ユーロ圏から資金を引き上げてアメリカに資金を戻そうとする。

アメリカがこれほどまで累積債務を抱えて危機的な状況にあるのに、米国債も米株式市場も他の国の市場に比べると非常に堅調である。

これはリーマン・ショックから長らく続いていた量的緩和政策の結果でもあるが、リパトリエーションも関係している。投資家が資金を引き上げてアメリカに戻しているのである。

世界が混乱してくれたほうが当面は都合が良い

今後、世界が混乱し、投資家が「アラブ諸国も新興国もユーロも危険だ」と危機感を持てば持つほど、有事のドル買いとリパトリエーションが発生しやすい状況になる。

逆に言えば、アメリカは世界経済が崩壊しない程度に世界が混乱してくれたほうが当面は都合が良い。

国際問題がアメリカの内政問題の目くらましになる。世界の危機感が煽られれば煽られるほど、資金がアメリカに環流して、アメリカは利することになっていく。

うがった見方をすれば、アメリカは今後の政策として世界の混乱と危機を煽り、有事のドル買いとリパトリエーションを推進させたとしても不思議ではない。

だから、アメリカのオバマ大統領がレームダック化し、世界の混乱がさらにひどいものになっていくと、経済に関しては注意が必要だ。

経済混乱が世界中のあちこちに吹き荒れるようになっていけば、逆にそれが原因でアメリカの「ひとり勝ち」になるという奇妙な状況が発生することになるからだ。

現に、今もそうなっている。これから世界が混乱すれば、もっとそうなる可能性が高まっていく。

もちろん、有事のドル買いもリパトリエーションも限度があるし、アメリカは莫大な累積債務を抱えているので「利する」と言っても一時的な話だ。

大不況を乗り越えるには、景気が上向かなければならず、そのためには経済成長が必要なのである。しかし、経済成長を猛烈に加速させる成長のエンジンが見えていない。

しかし、一時的にでもアメリカの「ひとり勝ち」が生まれる可能性があるのだから、世の中の動きは一筋縄ではいかないのは間違いない。
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