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【断末魔の中韓経済】さよならチャイナ…日本企業が「無法国家」を続々と見限り

三橋貴明 2015.02.26

 2013年以降、中国からの日本企業の「撤退ラッシュ」が始まった。JETRO(日本貿易振興機構)によると、13年の日本の対外直接投資は1350億ドル(約16兆700億円)と、対前年比で10・4%も増加した。それにも関わらず、対中投資は同32・5%減少の91億ドル(約1兆830億円)に過ぎなかった。

 対中投資が大きく落ち込む反対側で、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国への投資が236億ドル(約2兆8090億円)と、大きく伸びた。何と、対前年比で3・2倍である。

 また、中国総務省によると、14年の日本の対中直接投資(実行ベース)は対前年比38・8%減少。統計が比較可能な1985年以降、最大の落ち込み幅を記録した。

 15年に入り、日本企業の中国撤退が次々に発表されている。1月31日、パナソニックが中国におけるテレビ生産から撤退することが報じられた。パナソニックは縦型洗濯機の生産について、静岡県袋井市の工場に戻すなど、「日本回帰」の姿勢も見せている。2月22日には、エスビー食品が中国(大連)におけるカレールウなどの生産を打ち切ることを発表した。

 日本企業が中国の生産拠点を閉鎖していっているのは、人件費の高騰や政治的リスクの高まりで、中国生産が「割に合わない」状況になっているためだ。そもそも、日本企業が中国への直接投資を拡大したのは、「安い人件費」に魅力を感じたために過ぎない。

 すでに、中国の人件費はインドネシアやフィリピンの2倍近くにまで上昇している。沖縄県・尖閣諸島で「日中の軍事衝突」がささやかれる状況で、人件費が上昇した中国で生産を継続することに、各企業の経営者は意味を見いだせないのだろう。

 もっとも、中国からの「撤退」は、一筋縄でいかない。13年12月に大連市のテレビ工場の閉鎖を決定した東芝は、900人近い労働者にストライキを起こされ、対応に苦しんだ。また、つい先日、中国からの撤退を表明したシチズンは、やはり現地労働者の反発を受け、退職金の積み増しを強いられている。

 さらに、中国は「法律」を恣意(しい)的に活用し、外資系企業に「懲罰」を与えようとしてくる。15年2月、米国の半導体大手クアルコムに対し、中国当局は「独占禁止法違反」として、何と1150億円もの巨額罰金を科したことが報じられた。

 また、中国には「民事問題」を理由に、外国人の出国を差し止めることを可能とする「民事訴訟法第231条」という恐るべき法律もある。中国撤退を考えている日本企業は、十分に注意してほしい。

 中華人民共和国とは、日本人(そして世界の多くの人々)の常識が全く通じない「無法国家」なのだ。

 ■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は「経世論研究所」所長。著書に『愚韓新論』(飛鳥新社)、『2015年 暴走する世界経済と日本の命運』(徳間書店)『中国との貿易をやめても、まったく日本は困らない!-中国経済の真実』(ワック)など多数。

【断末魔の中韓経済】中国“大嘘”経済成長率を暴く 不動産バブル崩壊が製造業も直撃
 三橋貴明 2015.02.24
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 中国は先週から春節(旧正月=24日まで)に突入し、中国人による海外での高級ブランド品などの「爆買い(大量購入)」が報告されている。日本でも、観光バスでデパートなどに乗り付けた中国人団体客が、電化製品や時計、衣料品、化粧品などを、何十万円、何百万円も買いあさっているようだが、浮かれすぎてはいないか。失速懸念が強まった中国経済と、日本の危機について、経済評論家の三橋貴明氏が迫った。

 2015年1月20日、中国国家統計局は「14年の中国の経済成長率が7・4%に終わり、13年と比較し0・3%低下した」と発表した。中国政府発表の中国経済の成長率が7・5%を切ったのは、1990年以来、何と24年ぶりのことだ。

 もっとも、人口13億人を超える中華人民共和国のGDP(国内総生産)を、「締日(14年末)」からわずか20日後に発表している時点で失笑ものなのだが、それよりも重要な事実は、14年の中国の電力消費量がわずか4%前後の増加に過ぎなかったという点である。

 1年間でエネルギー効率が2倍になるという「マジック」がない限り、現実の中国経済が7%超の成長率などということはあり得ない。マジックの種が明らかになっていない以上、中国の経済成長率は「実態は3~4%である」と考えるべきだろう。

 筆者は、中国の不動産バブル崩壊は、昨年4月に始まったと推測しているが、15年に入って以降も、同国の住宅価格指数は弱い動きを見せている。2月17日に中国国家統計局が発表した15年1月の新築住宅価格指数は、主要70都市のうち、64都市が対前月比で下落した(2都市が上昇、4都市が横ばい)。下落都市は14年12月に比べて2都市減ったものの、相変わらずほぼすべての主要都市で新築価格の値下がりが続いている。

 また、中国の物流購買連合会・中国国家統計局が2月1日に発表した15年1月の製造業PMI(景況指数)は49・8に落ち込み、12年9月以来はじめて節目の50を下回ってしまった。PMIが50を下回るとは、中国の製造業が「業況縮小」の局面に入ったことを意味している。不動産バブル崩壊の影響が、製造業にまで及んできたとみていいだろう。

 危機予測で定評がある米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は、15年の「5つの脅威」の1つとして、「中国のハードランディング懸念」を挙げていた。ルービニ教授でなくても、現在の中国経済の各指標の落ち込みを見る限り、同国の経済失速を「脅威」として判断して当たり前である。

 本連載で何度か触れているが、鄧小平の南巡講話(=1992年、中国の最高指導者、鄧小平が同国南部の諸都市をめぐり、外資導入による経済建設を推進するよう力説した講話)以降の中華人民共和国は、今や完全にグローバル資本および彼らと組むノーメンクラツーラ(=共産党員、太子党員など)の植民地と化している。さらに、中華思想に基づく拡張主義を取る反日国家でもある。

 ルービニ教授らの懸念が当たり、中国経済が「ハードランディング」すると、政治的主権を持たない中国人民の不満や失業率が極端に高まり、暴動がこれまで以上に多発。中国共産党は人民の怒りをそらすため、さらに反日の色を強め、わが国の領土領海領空を侵犯してくるだろう。

 逆に、中国が不動産バブルの崩壊を乗り切り、経済規模であるGDPをさらに拡大していけば、やがては軍事支出が日本の10倍という時代がやってくる。東アジアの軍事バランスは崩壊し、沖縄県・尖閣諸島どころではない「日本国家存亡の危機」が訪れることになる。

 わが国が将来的な繁栄を維持するためには、2つの可能性がある「中国有事」をいかに乗り切るか、現時点から備えなければならない。そのためには、日本国民がいたずらに中国を侮らず、かつ、むやみにおびえず、冷徹な態度で自国の「仮想敵国」を見る視点を養わなければならないと確信する次第だ。
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