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中韓系反発しても「米の強力な同盟国は自由に発言すべき」

ジョンズ・ホプキンス大のケント・カルダー氏 2015.3.20 23:02更新

 米上下両院合同会議で安倍晋三首相が演説する意義を、日本専門家のケント・カルダー米ジョンズ・ホプキンス大ライシャワー東アジア研究所長に聞いた。(聞き手 加納宏幸)

 合同会議での演説は、米国との友好やその国の考え方を米国民に示す良い機会だ。イスラエルのネタニヤフ首相が今月行ったように、全ての主要な同盟国の首脳は演説している。韓国大統領は6回を数えるが、日本の首相は合同会議では演説していなかった。

 安倍首相にとって歴史的な機会であり、米議会もホワイトハウスもどのような発言をするかに関心を持っているだろう。

 近著「ワシントンの中のアジア」で触れたが、米国には200万人以上の韓国系、約400万人の中国系の米国人がおり、彼らは政治的に活発だ。戦後70年の節目に演説をすることに反対するだろうが、米国にとっての強力な同盟国は自由に発言すべきだ。

 首相は演説で、日米同盟が強化されてきた過去の経緯に触れるとともに、未来に目を向けて日米の共通利益の強さを語ると思う。また、近隣諸国との和解を図り、その上で日米同盟を強調する内容となるのではないか。安全保障の観点から韓国との和解は重要だ。

 今後、ロシアが5月に予定する戦勝記念式典を皮切りにさまざまな戦後70年の行事があり、日本への批判が起こることもあるだろう。これに先立ち日米関係を堅固にし、意見を一致させ、米国が戦争に関する日本の感情を理解しておくことは非常に重要だと思う。

戦後70年の節目スピーチ…安倍首相が米上下両院合同会議で演説へ、内容めぐり各国で動き
産経   2015.3.20 20:42更新

 【ワシントン=青木伸行】安倍晋三首相が4月下旬からの米国訪問の際、日本の首相として初めて上下両院合同会議で演説することが決まった。ベイナー下院議長らが、戦後70年の節目である今年は日米の絆の強さと関係の深化を米国のみならず国際社会に示す好機だととらえ、演説の実現に動いた。一方で元米軍人の遺族団体は、首相が先の大戦での日本の戦争責任を認めるよう求め、韓国系団体も演説阻止に躍起となった。議会はこれに抗する形で演説を決めた経緯もあり、歴史問題を含む演説内容に注目している。

 安倍首相は26日から約1週間の日程で訪米する。まずボストンを訪れた後、ワシントンでオバマ大統領と会談。両院合同会議での演説は、29日を軸に最終調整が進められている。首相はその後、カリフォルニア州のシリコンバレー、ロサンゼルスを訪れる予定だ。

 日本の歴代首相では吉田茂氏と、安倍首相の祖父である岸信介氏が上院で、池田勇人氏が下院で演説しており、安倍首相の議会での演説は1961年の池田氏以来、54年ぶりとなる。

 首相のスピーチライターである谷口智彦内閣官房参与は最近、演説草稿作成のためワシントンを訪れ、情報を収集したとされる。
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 首相は年頭の記者会見で、過去の日本の植民地支配と侵略を認めた「村山談話」など、「歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継ぐ」と述べている。「先の大戦への反省」にも言及しており、演説はこれを踏襲しつつ、日本が戦後一貫して平和国家としての道を歩み、未来志向の関係を重視していることを強調するとみられる。

 演説をめぐっては、韓国系団体が反対の署名活動をするなどロビー活動を展開。18日付の議会専門紙ザ・ヒルに、慰安婦問題と「日本の戦争犯罪責任」について安倍首相が演説で謝罪するよう求める全面広告を掲載もした。だが、議会内の理解は広がらなかった。

 一方、旧日本軍との戦いで戦死した米軍人の遺族らでつくる団体は、首相が演説する条件として「(日本の)敗戦が、ファシズムの毒と犯罪政権の非人道的目標から日本を解放したと認めること」を求める書簡を上下両院に提出した。

 こうした経緯も踏まえ、安倍首相が演説でどのようなメッセージを発するかは、首相自身の「政治判断」に委ねられている。
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