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日米軍事・経済同盟の再構築に成功 「ともに中国封じ込めに戦おう!

おゆみ野四季の道  新 (27.4.30)

 おそらく2017年4月という日は歴史の転換点になるだろう。
この4月の安倍総理のアメリカ公式訪問で、長くぎくしゃくしていた日米同盟の再構築と強化が図られたからだ。
日米同盟の目的は中国の封じ込めであり、ともに中国と戦うとの共同宣言でもある。

 21世紀に入って驚異的な経済成長を遂げ世界第二位の経済大国になった中国は、実力相応の地位を露骨なまでに世界に要求し始めた。
軍事的には南シナ海でサンゴ礁の島に軍事施設を建設し、東シナ海では尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返している。
また経済的にはAIIBという中国版アジア開発銀行を設立して、戦後アメリカが築いてきた金融秩序をひっくり返そうという野心的な戦略を展開中だ。

 従来オバマ政権は中国に対して妥協的な態度をとり続けてきたが、中国がAIIB(アジアインフラ投資銀行)によってアメリカの金融秩序への挑戦というトラの尻尾を踏んだことにより全面対決の様相を示してきた。
アメリカはヨーロッパ諸国、特にイギリスに対しAIIBへの参加を見合わせるように水面下で交渉していたが、信じられないことにイギリスはシティでの人民元の取り扱いを交換条件にAIIBへの参加を表明した。それを機会にヨーロッパ各国が次々にAIIBへの参加を表明してしまった。
「キャメロンのやつ、金欲しさに頭が狂ったか!!中国の世界支配に加担するとはとんでもないやつだ」

 アメリカの世界支配のキーは軍事と金融であり、世界の金融秩序をアメリカが決めて世界に押し付けてきた。IMFや世界銀行やアジア開発銀行は組織は違っていても、アメリカの別働隊で、世界の金融秩序はアメリカによって守られてきた。
ギリシャのように経済危機が発生するとIMFが出張って行って、IMF方式(徹底的な緊縮財政)を押し付け、財政が健全化かするまで露骨なまでに内政に干渉してきた。
それに対抗し中国がAIIBの盟主として金融ルールを中国版に引き直してしまおうというのだからアメリカとしては我慢の限界を超えた。
「中国を封じ込めなければパックス・アメリカーナの世界が終わってしまう。イギリスは金欲しさに習近平の妾になった。残されたパートナーとしては安倍しかしない」

 鳩山・菅と続いた民主党政権下で日米同盟はほとんど崩壊していた。
鳩山氏はそれまでの日米の約束をほごにして「普天間基地の移設先は海外か悪くても県外」などというありえない幻想に駆られて突っ走っていたので、アメリカから見たら鳩山政権は中南米の左翼政権とほとんど同じに見えたはずだ。
「アホの鳩山など無視しろ!」日本無視が当時のオバマ政権の基本スタンスだった。

 一方安倍首相はアメリカのマスコミ(特にニューヨークタイムズのような中国の息のかかったマスコミ)からは典型的な右翼のナショナリストと非難されてきたが、さすがにオバマ政権はアメリカのマスコミほど愚かでない。
「安倍は愛国者だが、国内基盤はしっかりしており何しろ中国と真正面から敵対している。やはり中国封じ込目のパートナーは安倍だ」

 今回の安倍首相の訪米は日米同盟の再構築を行い、アメリカと日本が手を携えて中国を封じ込めることが目的である。
アメリカは安倍首相を最大級の歓待で迎えたが、その中身は軍事同盟の強化と、TPP交渉の妥結による経済秩序構築にめどが立ったからだ。

 今回の日米軍事協力の指針(ガイドライン)は歴史的な文書である。従来はアメリカが日本を守るという片務的なものだったが、今回初めて日本もアメリカを守るとする双務的なものに変更した。日本はアメリカとともに世界で戦うという宣言だが、これはかつてのイギリスが引き受けていた同盟関係と同じだ。
このガイドラインの改定によって日本とアメリカは初めて平等なパートナーになる(従来は日本はアメリカの保護国に過ぎなかった)。

 さらに中国のAIIBは金融秩序だけでなくこれをてこに経済秩序も中国標準を世界に押し付けようという野心的試みだが、それへの対抗策はTPPである。アメリカと日本による貿易と経済のルール作りをTPPを通して行うということだが、今やAIIBとTPPはどちらが先に成立し効果を上げるかの競争になってきた。
世界秩序とは常に標準(スタンダード)を先に作りそれを広げた方が勝ちだ。
安倍首相とオバマ大統領は中国を共通の敵として手を携えて軍事・経済協力を強力に推し進めることになった。
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