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中国経済崩壊前夜 週刊エコノミストの指摘

おゆみ野四季の道  新 (27.9.17)

中国経済が崩壊過程に入っていると山崎経済研究所の山崎所長が言ってもミミダコだろうが、週刊エコノミストが中国経済の崩壊を予測した記事を掲載した。
9月22日号で「世界がおびえる中国と(アメリカの)利上げ」で副題は「アジア通貨危機再来も」である。

 従来欧米や日本の主流メディアは中国が発表するGDP7%成長を信じたふりをして「中国はソフトランディングする」と常に主張してきた。
本音は「ソフトランディングしてもらわなければ困る」ということだが、IMFのラガルド専務理事や日銀の黒田総裁などがその代表である。

 しかしここに来ていかに外部の中国擁護者が「中国経済は健全である」と持ち上げても、当の中国が馬脚を現してしまってはどうにもならない。
中国当局はほとんど整合性のない政策を打ち出しては直後に修正するなど混乱の極致にある。
最もひどい馬脚とは8月11日に行った人民元の突然の切り下げだ。
これには世界中が衝撃を受け以来中国経済に対する見方が一変した。
「中国経済はおかしい、絶対何かおかしい・・・・・・・・・」

 中国は国が為替管理を行っているので「なぜこの時期に中国は為替の引き下げをせざる得なかったか」と市場は疑心暗鬼になってしまった。
一番多かった判断は「中国経済のうち特に輸出が不振なため、通貨切り下げをして輸出ドライブをかけた」というものである。
実際今年に入ってから輸出は基本前年比割れが続いており、1~8月までの累計で▲1.4%、8月だけを見れば▲5.5%だから、中国があわてて輸出のテコ入れをしたという説明も一応うなづける。

 だが週刊エコノミストは輸出ドライブではないという。
輸出ドライブでは9月9日に李克強首相が言った「人民元相場は小規模な調整後基本的に安定を保っているので、これ以上の元安は望まない」という発言と整合性が取れないからだ。
もし本当に輸出ドライブをかけるのならアベノミクスのように通貨の価値を5割程度まで引き下げなくてはならない。
たった5%程度では輸出効果などないのだ。

 週刊エコノミストは言う。
8月11日の通貨切り下げは市場に追い込まれて仕方なしに切り下げをしたのであり、本音は元高を望んでいたというのである。
中国政府は常に元高を望んでいたが市場に敗北したという見解だ。
その決定的証拠は外貨準備の極端な減少であり、約1年間に52兆円規模の外貨が減少している。
簡単に言えばアメリカ国債等を売ってドルを調達し、元売りに対抗して元相場を支えてきた結果がこの外貨準備の減少につながった。
「もし元安を望むなら市場に任せておけばいいのであえて人民銀行が元買(ドル売)などしなくて良かった」はずだという。

 ではなぜ中国政府は元安ではなく元高を望んでいたかというと、ここに中国が抱えている暗い闇が浮かんでくる。
もしここで元安になると多くの中国企業(国営企業)が海外から借りた資金に含み損が発生して一斉に倒産する可能性が高いからだという。
意味がお分かりになるだろうか。
実は中国の大手企業(国営企業)は約100兆円規模の資金を香港を通して外貨調達している。
これを何に使用したかというと、不動産投資で中国の大都市に林立していまでは全く使用されていない鬼城のことである。

 現在その資金の返済が次々に発生しているが、それでなくても回収不能に陥っているこうした資金に元安でさらに含み損が増えればもはや中国企業(国営企業)に未来はない。
不動産投資の失敗でバタバタ倒産するし、国営企業と政府は一体だ。
そのため人民銀行は国営企業を救おうと外貨準備を取り崩しても元高誘導をしてきたが、それもついに力尽き元安を容認したのが8月11日の発表だという。
だから為替相場が少し落ち着いてくると李克強首相が「これ以上の元安は望まない」という本音発言になる。

 リーマンショック後中国は無理に無理を重ねてきた。4兆元の財政投融資を実施したが、多くの国営企業はこれに悪乗りして香港で外貨を調達しては不動産投資にのめりこんだ。不動産投資は失敗したがその返済期限が迫ってくると再び資金の調達で逃げなければならない。
資金調達するには絶対に元高でなくては、元での調達コストが嵩むから元高に誘導しなければ企業の借金がさらに増えてしまう。
週刊エコノミストの記事によると今年に入ってから中国は約1兆ドル(120兆円)の資金調達を実施している。なぜ中国はこのような債務の調達が必要になるかというと、上記の返済資金の借り換えだからだ。
週刊エコノミストは「だから人民銀行はこれからも懸命に元高誘導をおこなう」という。

 だがこれはひどい矛盾だ。中国経済の輸出環境は極度に悪化して資金はそれを嫌って中国から逃げ出している。その流失を止めるためには外貨準備を取り崩して元高に誘導しなければならない。だが元高はさらに中国の輸出環境を悪化して資金の逃亡が発生する。

 中国政府の政策が朝令暮改なのはそのせいで「輸出を増やそうと思えば資金が逃げ出し、資金を集めたければ輸出が減少する
この現象については山崎経済研究所の山崎所長がすでに何回も述べているが、ついに週刊エコノミストもその矛盾に気が付いた。

注)山崎所長の見解は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/ppp.html

 中国経済はこの矛盾を解決できないまま、経済崩壊が始まっている。
今後中国の政策当局がどんな楽観的な見解を出しても、外貨準備は加速度的に減少していき、国営企業の短期の資金調達が増加していくだろう。
生き残るためには何としても海外から資金を導入しなければならないからだが、それゆえ輸出も加速度的に減少して行くことになる。

 そしてこの矛盾を解決する手段は中国政府はほとんど持っていない。ただ政策を朝令暮改しながらひたすら衰退し崩壊していくのが中国経済なのだ。

未だに中国幻想を持っている人はこの週刊エコノミストの記事をぜひ読まれることを勧める。
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