Entries

資源立国の終わり。 中国とともに経済が大失速!!

おゆみ野四季の道  新 2015年10月 9日 (金)

 週刊エコノミストが10月13日号で,中国発の「資源国・アジア危機」を警告していた。
資源国のブラジル・ロシア・南アフリカ・インドネシア・オーストラリアといった国の経済が急激に悪化しデフォルトの危機が近づいているという内容だ。
山崎経済研究所の山崎所長に言わせると、「警告が1年遅く経済専門誌としては失格だ」と厳しいが、ここに来て週刊エコノミストも中国経済の大失速と、中国に頼って経済運営をしてきた資源国が存亡の危機に近づきつつあることを認識したようだ。

 GDP成長率は、石油輸出国のベネズエラやロシア、鉄鉱石輸出国のブラジルがマイナス成長に陥っているが、こうした国の通貨が売られて国内ではインフレ圧力が高まっている。
ベネズエラのインフレは14年度60%台でありもはや危機に突入しているが、その他の国もほぼ8%台で今年になってさらにインフレは更新している。

 外貨準備も取り崩しが進んでひところは毎年にように外貨が増加していたのに、今は車輪が急激に逆回転し始めた。自動車で言えば高速運転中にバックギアが入ったようなものだから乗っている人は車の中で転げまわっているような惨状だ。
何しろ石油価格や鉄鉱石価格や銅価格や石炭価格が昨年比約半分に下がってしまったのだから、ロシアのように資源輸出代金で約半分の国家予算を組んでいる国は、単純に国家予算が25%減額になったようなものだ。

 特に資源関連の輸出割合が高いのは(14年度)ベネズエラ85%、南アフリカ85%、コロンビア59%、オーストラリア56%、ロシア47%、インドネシア28%といったところだが、こうした資源輸出国の経済に猛烈な逆風が吹きまくっている。
ベネズエラ、南アフリカ、コロンビアは企業で言えば万年赤字の経営不振会社で特にベネズエラは実質倒産会社だ。

 中国の景気減速を直接影響が受けやすい国は悲劇で、中国との貿易関係が強く中国依存度が強い国(輸出に占める中国の割合、14年度)といえば、オーストラリア34%、韓国25%、チリ25%、ブラジル18%といったところだが、こうした国の経済ががたがたになってきた。
韓国は資源輸出国ではないが中国経済の減速でサムスン以外は減収減益で造船や石油化学といった企業群は赤字経営に陥って悲鳴を上げている。

 現在ベネズエラの次にデフォルトをしそうな国はブラジルで鉄鉱石をはじめとする資源輸出が全く振るわなくなってきた。
一方で国内的にはルセフ大統領が労働者党らしいばらまき政策を実施して国家財政を悪化させたが、それでも最近まで国政運営に強気だった。
「資源価格はかなず回復する。それまでの辛抱だ」ということだったが、資源価格は反対に低下の一方なのでついにばらまき政策を止めると発表した。
いままではこのばらまきで低所得者層の支持を得ていたのに、「それではルセフは資本家の味方か!!」ということになって支持率は10%を割り込んでしまった。
完全なレームダックだ。

注)だから中国主導のBRICS銀行などといってもロシアもブラジルも南アフリカも経済的には疲弊していて銀行など経営できる体力はないのだ。

 しかしこのブラジルの現状は単にブラジル一国だけの問題でなくロシアやインドネシアにも飛び火する問題だ。
21世紀に入って中国は世界各地からあらゆる資源の爆買いをしていたが、昨年の夏場からこうした爆買いを止めた。
理由は購入した資源の使い道がなくなり単に倉庫に積み上げておくだけになってしまい、置き場所にも苦労するようになったからだ。

「同志諸君、こうして鉄鉱石をただ積み上げてピラミットを築くのが習主席の中国の夢なのだろうか?」さすがの中国人も疑問に思うようになった。

 こうして中国発の資源の爆買いは収束してしまい、いまや資源開発は最も危険な投資対象になっている。ではこの流れは一体いつまで続くのかというと、次の経済成長国が現れるまでである。
具体的にはインドがその候補だが、インドが中国並みの爆買いを始められるのは後10年程度はかかってしまう。
それまで資源価格は長期低迷状態になって、資源輸出国経済を苦しめるだろう。
簡単に言えば中国だのみの資源輸出国の時代は終わったのだ。

 こうして時代は中国の時代から、TPPを成立にこぎつけたアメリカと日本の時代に入りつつある。ヨーロッパはVW問題と移民問題で全く動くことができないから、これからの10年はまず確実にアメリカと日本がリードしていく時代となったといえる。
スポンサーサイト
  • コメント : -
  • トラックバック : -

Appendix

最近の記事