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中国、にじむ悔しさ…歴史共闘、韓国“離脱”の動き

産経   2015.12.30 08:01更新   【「慰安婦」日韓合意】

 【北京=矢板明夫】日本と韓国が慰安婦問題で合意したことに関し、中国外務省の陸慷報道官は29日の定例記者会見で、歴史問題についての中国の従来の立場を繰り返した上で「事の成り行きを見守りたい」と述べ、具体的な論評を避けた。だが、中国の官製メディアは批判的な論陣を張るなど、歴史問題で共闘してきた韓国の突然の“離脱”に悔しさをにじませた。

「米国が裏でいろいろ動いた結果」

 29日付の中国共産党機関紙、人民日報傘下の環球時報は1面トップで、日韓が慰安婦問題で合意に達したことを「意外だ」と伝えるとともに、韓国外務省前で抗議デモを行う市民団体の写真を大きく掲載した。

 この記事は遼寧省社会科学院の呂超研究員のコメントを引用する形で「米国が裏でいろいろと動いた結果だ。日本は韓国に譲歩したようにみえるが、一種の策略にすぎない。侵略戦争について本気で反省したわけではない」と分析した。

 北京の国際関係学者によれば、習近平政権はここ数年、東・南シナ海に積極的に進出したため日米や東南アジア諸国との関係が悪化した。一方で中国はロシアと韓国との関係を強化。ロシアとは米国と対抗する狙いで連携を深め、韓国とは歴史問題で日本を批判して足並みをそろえてきた。

世界記憶遺産、一緒に申請のはずが…

 韓国の政治家による日本批判の発言は中国国内で大きく報道されるのが常だ。中国は、伊藤博文を暗殺した安重根の記念施設を韓国政府がハルビン駅前に建設するのを特別に認めたこともある。また、中国国内では一般民衆のデモは認められないため、官製メディアが日本を批判する際は、韓国の反日団体がソウルの日本大使館前で抗議するデモなどの映像を使用。韓国の動きを大きく伝えて習政権の対日強硬策を正当化させる思惑とみられる。

 しかし、韓国が慰安婦問題で日本と合意したことは、中国が歴史問題で日本をたたく際の重要な仲間を失うことになる可能性もある。中国共産党関係者は「中国は単独での対日批判はやりにくい。来年は中日関係も回復に向かうかもしれない」との見方を示した。
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