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カントリーリスクの時代 中国やインドネシアから融資を引き上げろ!!

おゆみ野四季の道  新 (28.1.6)

 ここにきて邦銀の中国向け融資にストップがかかってきた。邦銀はリーマンショック後欧米系の銀行が中国や東南アジア諸国の融資を引き上げた間隙をぬって融資を拡大してきた。
邦銀の一人勝ちといっていいような状況で収益も拡大していたが、ここにきて中国企業に対する融資にストップがかかり残高が急減している。

 BIS(国際決済銀行)がまとめた集計でみると、15年9月の融資残は約7兆円で、前年同月に比較すると▲14%減少している。
中国企業への融資の約半分は日本の中国進出企業に対する融資だが、日本企業が設備投資を手控えているため融資残は今後とも加速度的に減少しそうだ。

 BISの統計数字は邦銀の対外投融資残3兆ドル(360兆円)からみて数字が小さすぎるように見えるが、問題の本質はBISの統計でも日本の金融機関の対中国融資が減少をはじめたということで、中国が主要の取引相手だった時代が終わっている。
今中国の製造業に融資すれば、不良債権を積み上げるだけだから邦銀の残高が急激に減少していることは当然の措置だといえる。

注)邦銀の対外戦略の実態については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-e1ef.html

 邦銀の収支構造は最近は国外での融資と国内での国債のディーリングに負うていて、海外戦略は最も重要な邦銀の戦略になっていたが、ここに来て息切れが見えだした。
一番大きな理由は新興国といわれる中国や東南アジアで資金需要がなくなってきたことだ。
中国あっての経済成長を遂げていた資源国のインドネシアなどは最もひどい影響を受けており、三井住友BKは提携先の年金貯蓄バンクの株価急落を受けて550億の減損処理に追い込まれた。
いけいけドンドンの時代が終わり、国ごとにリスクを管理しなければならない時代に入っている。

 金融機関の用語でカントリーリスクというのだが、製造業でひどいリスクが存在するのが中国で、間違っても製造業の設備資金を融資したら返済はおぼつかない。
また資源関連の融資ではインドネシアとマレーシアが中国経済の急減速に伴ってここもひどい不況産業になっている。この2国の資源融資はアウトだ。
またタイは軍事政権になってから経済運営がさっぱりで、ここは経済成長の時代が終わってしまったといっていい。

 メガバンクの収支もここ数年は破竹の勢いで急伸していたが、16年3期は現状維持か減収が見込まれる。減収要因は提携先の金融機関の株価急落等が理由で、かつては増収要因だったのが嘘のようだ。
日本の金融機関の中で三菱UFJが最も高収益企業で年間営業収益で1兆円を稼いできており、これはトヨタに次いで2番目の高収益企業になっていた。
その三菱UFJも今年はその水準を維持できるか否かのぎりぎりの段階になっている。

注)三菱UFJの最近までの躍進については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-3b5b.html

 世界経済が急速に変化しており国ごとにリスク管理をして融資金をシフトしていかなければいつ不良債権になるか分からない。
中国やインドネシアの融資はさっさと引き上げてインドやミャンマーにシフトさせなければ邦銀の収支が急激に悪化してしまう。
カントリーリスク管理が最も重要な時代になってきて日本のメガバンクにとって正念場になっている。
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