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占領時代のマインドコントロールを解く 憲法改正で戦後終わらそう 真の独立国家への気概を

産経    2016.3.4 01:00更新   【阿比留瑠比の極言御免】

 いよいよ待ちに待ったその時が到来した。安倍晋三首相が2日の参院予算委員会で、憲法改正について「在任中に成し遂げたい」と明言したのである。安倍首相はこうも強調した。

 「自民党は立党当初から党是とし、憲法改正を掲げている。私は自民党の総裁でもあり、それを目指していきたい」

 今夏には参院選が控えており、その際には衆院選との同日選になる可能性が高いと目されている。安倍首相が憲法改正について今回、「想定問答にない言葉をさらっと言った」(政府関係者)のも、当然、そうした現実の政治日程を見据えてのことだろう。

 近く合流する民主党と維新の党が共産党と選挙協力を行い、自民党・公明党の連立与党と戦う「自公対民共」の構図となっていることも意識し、左派連合との違いを際立たせる狙いもあったとみられる。

 共産党に忌避感を覚える民維内の保守派は今後、憲法改正という「大義」を前に踏み絵を迫られることになろう。別れた同士が元のさやに収まる民維合流とは異なる政界再編につながることも、十分あり得る。

 これに対し、民主党の加藤敏幸参院国対委員長は2日の記者会見で「現実味の乏しい発言だ」と切り捨てていたが、それは党内で憲法観がバラバラでまとまれない民主党の希望的観測なのではないか。

 「21世紀という新しい時代にふさわしい憲法を、自分たちの手でつくるべきだ。憲法改正を政治日程にのせるべく政治的指導力を発揮すると決心した」

 安倍首相は第1次政権発足直後の平成18年10月にも、英紙「フィナンシャル・タイムズ」のインタビューにこう答え、戦後の歴代首相として初めて在任中に憲法改正を目指す考えを明らかにしていた。

 このときは、翌19年夏の参院選に大敗したことや、持病の悪化などでそれはかなわなかったが、安倍首相の思いは当時から何も変わっていない。そして現在、憲法をめぐる国民の意識や政治情勢は10年近く前より成熟している。

 「どの条文をどう変えたいかって話を抜きに『変えたい』だなんて言うのは、まさに論理矛盾だ。変えることが自己目的化しているって、あり得ない。『自衛隊すら認めない』って憲法改正だってあり得るわけで、安倍さんはそれがいいことだと思っているのか」

 民主党の枝野幸男幹事長は2日の記者会見で、安倍首相が具体的な改憲項目に言及しなかったことについて、こう牽制(けんせい)した。だが、安倍首相は第1次政権時から連合国軍総司令部(GHQ)が日本社会に張り巡らせた憲法をはじめとする「戦後レジーム(体制)」からの脱却を提唱しており、何も矛盾していない。

 自衛隊を否定する憲法改正を是とするかという問いかけも、それこそ「あり得ない」条件設定であり、ためにする議論でしかない。

 第1次政権当時に制定以来59年ぶりに初めて改正した教育基本法にしても、もともとGHQの民間情報教育局の指導下で、お墨付きをもらいながら原案が書かれていたものだった。

 「もう占領時代の『魔法』は解け始めており、マインドコントロールを完全に解いて、真の意味での独立国家として第一歩を切り開いていく気概が必要だ」

 安倍首相は17年1月の産経新聞のインタビューではこう語っていた。憲法改正で戦後は終わり、日本は当たり前の国になれる。
   (論説委員兼政治部編集委員)
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