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EU崩壊の足音 イギリスがEUから離脱すれば中世が始まる

おゆみ野四季の道  新 (28.6.12)

 何度も同じことを言って恐縮だが、世界が新しい中世に向かってさらにもう一歩踏み出しそうな形勢になってきた。
この6月23日に行われるイギリスのEU残留を問う国民投票で離脱派の支持が拡大しているからだ。
当初キャメロン首相は非常に楽観的だった。
「うるさい独立派を抑えるには国民投票が一番だ。スコットランドのイギリスからの離脱も住民投票で見事抑えてやった。今度はEU離脱派の退治だ」

 しかしここに来て自らの思わぬ不覚によってキャメロン首相の評判はガタ落ちになってしまった。パナマ文書に亡父の名前があり、キャメロン首相が税金逃れに使っていたことが判明したからだ。
イギリス版の舛添現象と思えばいい。
「あの薄汚くせこいキャメロン首相のいうEU残留なんてまっぴらだ!!」と思うイギリス国民が増加し、世論調査では離脱派が残留派を上回り始めた。

注)キャメロン首相とパナマ文書の関係は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/ppppp-3.html

 あわてたキャメロン首相は国民投票の登録者受付を2日間延長して、相対的に残留支持が多い若者の登録を増やそうとした(若者はEU残留支持者が多い)。
またテレビ等で盛んに残留支持を訴えているが、独立派のファラージュ党首も負けずに離脱支持を訴えているのでキャメロン首相の努力も今一つ実っていない。

 なぜここに来て独立派が支持を得ているのかというとEU内の最貧国からのイギリスへの移民が15年度33万人あまりにのぼったが、こうした移民に対する社会保障費はイギリス国民と同等にするがEU内の規定のため、移民の社会保障費が激増しているからだ。
「イギリスはイギリス人のものではないのか。それが今ではポーランド人やルーマニア人のものになっている。彼らは安い賃金で働くのでおれたちの職場がなくなり、さらにあいつらは社会保険や医療費をふんだんに得ている。もう我慢ならない!!」

 キャメロン首相もその点は心得ていてこの2月のEUとの交渉では移民に対する社会保障費はイギリス人と同等でなくてよいとの約束をEUと取り付けたが、その程度では反対派の怒りは収まらない。
「資本家にとっては安い労働力は魅力だろう。だが俺たち労働者はどうなる。ただひたすら貧しくなって行くだけではないのか。EUに加盟して良いことなど何もなかった・・・・・」

EUの拡大はドイツの産業に莫大な利益をもたらしたがそれ以外の国の恩恵は少ない。個個人レベルで言えばイギリスやフランスの労働者が貧しくなり、ポーランドやルーマニアの労働者が豊かになっただけだ。
今EU拡大というグローバリズムの時代が終わり、各国は再び国民国家に収束し、さらにその国民国家も地方国家に収束しようとしている。
全体のために地方が犠牲になることがもはや我慢できないのだ。
アメリカではトランプ氏が「世界のことなど知らん。アメリカ国民のためにだけ働く」と公言しているし、イギリスは離脱派が勝利すれば「イギリスはイギリス人だけのものだ」となるだろう。
日本でも沖縄では「日本の犠牲に沖縄人がなるのは嫌だ」と言っている。
沖縄左翼が住民投票を実施すれば沖縄独立派が勝利するだろう。

 こうして21世紀の世界は今急速に中世という地域国家に収束しようとしている。
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