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現地ではほとんど同情されていない? 事情通が語った「日本人が狙われた本当の理由」

tocana / 2016年7月6日 7時0分

 今月1日、バングラデシュの首都・ダッカで武装グループが飲食店を襲撃し、人質をとって立てこもる事件が発生。日本人7人やイタリア人を含む22人が死亡した。3日には、過激派組織「イスラム国」が犯行声明を発表。その後、射殺された実行犯6人と拘束された1人は比較的裕福なバングラデシュ人の若者だったことも判明しており、「イスラム国」の思想に共鳴した地元グループによる犯行との見方が強まっている。なお、犠牲となった日本人は全員が国際協力機構(JICA)のプロジェクトに関わり、バングラデシュの発展に尽力していたことから、国内でも動揺と怒りの声が高まっている。

 今回のテロ事件を受け、トカナは早速現地と強いパイプをもつ事情通に話を聞いた。なぜ、日本人を含む外国人が集中的に狙われたのか? そして今後、海外で同様の標的とならないために、どのような点に気をつければよいのか? そして事情通は静かに口を開いた。

【その他の画像と動画ははコチラからhttp://tocana.jp/2016/07/post_10248.html】

「日本人の犠牲者は全員JICAの関係者だったようですが、それでも現地では、あまり同情の声が聞かれないそうです」
「事件が起きた1日ですが、バングラデシュではラマダン(断食月)最後の金曜日の夜でした。こういったタイミングでは、現地人の多くはモスクや自宅で祈りを捧げるため、繁華街や飲食店は外国人ばかりといった状況になるうえ、襲撃されたのは“高級レストラン”です」
「『イスラム国』は、自分たちを非難する国々を『十字軍連合』と呼び、敵視しています。そして現実に、日本人も名指しで攻撃を宣告されている。そのため、テロを起こしやすいこのタイミングでの外出は控える人も多いそうです」
「現地人にとっては、驚きというよりも、やはりという感覚が強いのかもしれませんね」

 つまり、最低限の心構えとして、外国人は今回のようにテロの標的となりやすいタイミングでの外出をできるだけ避けるべきだったということなのだろうか。

「実際にイスラム圏では、外国人のイスラム教に対する無知を嘆く声が広く聞かれるようです。イスラム教や現地の情勢についてしっかり理解しているつもりでも、十分ということはありえない。たとえ過激派の思考回路であっても、許せないからといって跳ね除けていると、彼らと対峙した際の結果に大きな差が生じるため、十分に知っておく必要がある。いくら学んでも、まだ足りないのだという警戒感が必要なのです」

 イスラム教に詳しいジャーナリストも、トカナ編集部の取材に対してこのように明かす。イラクで日本人ボランティア3人が過激派に拉致された際、このジャーナリストはインドネシア最大のイスラム教団体に連絡を取り、交渉を行ったという。しかし、相手から投げかけられた言葉は次のようなものだった。

「ボランティアは日本人の論理ではなく、イラクで行うならばイラクの論理で行うべきであるし、コーランの精神を学び、コーランの一節でも暗唱できるようにしてからイラクに入るべきだ。宗教を甘く見たこの連中が悪い――」

 これらを踏まえたうえで、前述の事情通は憶測する。

「バングラデシュのテロ事件は、過激派がアジアに暮らすムスリムに向けて送ったメッセージだった可能性もあると思います」
「つまり、『こんなに我々の文化を知らない人間たちと仲良くして、ビジネスなんかするべきではない』という主張です」

 今後、詳しい動機の解明が待たれるところだが、どのような理由があるにせよ、テロ行為は決して正当化することができない卑劣な犯罪だ。しかし、そのような行為に及ぶ者が地上に存在する以上、万が一の時を生き延びるため、彼らの思考回路を(理解するとまではいかなくとも)よく知っておく必要がありそうだ。
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