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生前譲位について

おととひの世界 2016-07-15 10:31:57NEW !

一昨日突然発表がありました
まず事実関係だけ押さえておくと

発表と言われているものは
ニュースソースは結局のところ

皇室の公式な
ニュースソースであるべき
宮内庁長官ではなく

宮内庁を通じて
天皇皇后両陛下ならびに皇室を
輔弼助言する義務を負っている
ところの内閣総理大臣

もしくはそのスポークスマンである
官房長官でもない

これほどの重大なことを
堂々と発表している最初が
NHKであり

しかも横並びで
大新聞も配信している

事の順序があべこべです

戦前ならば確実に
責任問題になる話だと思います

宮内庁長官その周辺は
これを強く否定している

しかしNHKはほぼ確信的に
確定的な情報として発信しているが
ニュースソースは明らかにして
おりません

普通に考えるならば
この場合は侍従周辺からと
考えざるを得ない

いずれにせよこれははっきり
出なければならないことです

皇族方にかかわることはすべて
内閣の責任ですから
曖昧にしておくことは許されない

誰かがこのこと
責任を負わなければなりません


もしもこれが政治的な思惑で
なされたことであれば

しかも天皇陛下ご自身が
ご存じないところで行われた
としたらそれこそ一大事です

目下の発表見る限り
そのあたりがまだ
明らかになっていません

まずもってこの後
宮内庁から正式な発表が
あるのかどうか?

しかし宮内庁は
正式に否定しているわけですから
直ちにそんなことがあるとも思えず

これがいったい
どの方向から出た話なのか?
この後どういう動きがあるか?
によってそれがわかってくるはずです

政治主導で
いろいろな話が出てくるとすれば
これは政治利用ということに
なりかねない

もっとも避けるべき話で
あるはずです

いずれにせよ
この不可解な発表の経緯は
責任問題にしなければ
いけないと思います

絶対に繰り返されては
いかん話だからです


マスコミ全てが
生前退位という言葉を使いました

同じ言葉は先の
ローマ法王の数百年ぶりの

生前退位

の時にも使われています

なぜローマ法王
『生前退位』
だったのか?

ローマ法王は
バチカンから去るにあたり
後継者を指名する権限を

持っていないからです

後継者は投票で決まるわけです

ですから生前退位という言い方自体は
間違いではありません

しかしこれを皇室について使うと
それなりに問題が起きてくる
と思います

もし同じ文脈で

生前退位

といった場合

その中に天皇陛下が
後継指名権がないということを
含意することになってしまうからです

実はここに
最も重大な問題点が
含まれています

日本の歴史上
天皇の生前退位ではなく
生前譲位が行われたのは

西暦645年の
いわゆる大化の改新です

歴史学者は
大化の改新は事実だったのかどうか
ばかり問題にしていますが

それこそ木を見て森を見ずだ
と思います

歴史上
大化の改新と言われているあたりを
境に重大な変化があった

それはこの時に行われた

当時の女帝
皇極天皇から孝徳天皇への
生前譲位が

皇室の歴史上
『生前後継指名譲位』が行われた
最初だからです

生前譲位とは
天皇から後継者への
指名権まで含んでいる

最初の天皇とされている
神武天皇からここまで
間違いなく数百年間
かかっているんです

後継指名権は
権力と密接な関わり合いがあります
後継指名権がない権力者
権力者でありながら権力者と言えない

権力中枢に近いものは
後継指名権がない最高権力者の
言うことは聞きません

聞くようなふりをして聞いてはいない
後継指名権こそ実は
最高権力者の最高権力者たる
所以なのです

現在の日本国憲法下においての
天皇の地位は

元首と言っておらず
象徴とされています

しかし諸外国の
外交上の儀礼においては

天皇陛下は明らかに
元首として待遇されています

国内向けには元首という
言葉を使わず

対外的には元首として待遇される

合衆国大統領と同じ扱いです
事実上の元首が後継指名権を
持っているとしたら

このような例はおそらく
世界的にもない

歴史的にも現在の状況においても
これは大変微妙な問題です

しかし一世一元の制が制度化された
大日本帝國憲法
そして現行の日本国憲法でも

天皇は後継指名権を
認められていなかったわけです

このことは皇室の歴史上
極めて特異な状況だったわけです

どこを見回してもその議論がない
というのはおかしな事だと思います

これは現在の皇室が
じつはとても大きな制約を受けている
最も大きなポイントです

国民各位が皆許されていることが
皇族は許されていないんです

後継指名権を
権力の源泉にしていたという天皇は
過去にたくさん

それを制度化したものこそ
院政だったわけです

平安初期の嵯峨上皇が最初です
確かにあの時の天皇は
現実の権力者でした

では後継指名権=権力か
というと必ずしもそうとは言えない

織田信長は大権力者でした

その大権力者信長は
明らかに当時の後水尾天皇の廃位を
考えていた

どうも本能寺の変も
そのことが絡んだ事件だった
ようですが

あれだけ武力をほしいままにしていた
信長に対してさえ

当時の天皇は
後継指名権を譲らなかったんです

普通に考えれば
信長に任せるほうが
はるかに楽だったはずです

このことの意味を
深く掘り下げた人をあまり知らない

現実に行使するかどうかは
別にして

後継指名権を
少なくとも担保しておくこと
このことの持つ意味とは
それが権力の源泉になると
いうことだけではない


すなわち皇室の皇統が
外部からの

さらに言えば外国勢力からの
影響を排除したところで
守られてきた

という事実性の担保にも
つながるからです

外国の影響とはすなわち
東アジア最大の大国である中国です

19世紀後半から20世紀前半にかけて
弱くなっていた中国は
今再びこの力を強めつつあります

過去にも同じようなことがありました

6世紀終わりから
7世紀初めにかけて
隋と唐という2大帝国の時代です

隋の煬帝は
朝鮮半島北部の新興勢力の反乱に
手を焼いていた

しかも江南の開発に初めて手をつけ
運河開発などやっていた

国内は大きな緊張状態にありました
その状況に着目した
当時の日本の最高指導部は

隋の煬帝に親書を送り

太陽が昇るところの天子が
太陽が没するところの天子に
親書を送りました

という

対等関係を明言した公文書を
送っています

隋の煬帝はこれを見て激怒したものの
あまりにもたくさんの問題を
国内で抱えていたがために

日本との外交関係を
対等なものとして認めざるを
得なかった

そしてこの関係が
東アジアの国際関係の基礎になった

中国と周辺諸国の関係は
日本以外はすべて朝貢関係です

少なくとも公文書によって
対等な外交関係が認められてきたのは

日本だけです

しかもその日本外交の
主体であった皇室は

今も存在しているわけです

このような存在は
東アジアに他にありません

これはどう考えても
中国から見れば目ざわりなはずであり

彼らの行動規範に鑑みるならば
なんとか自分たちの
強い影響下に置きたいと
考えてはきたものの

モンゴルの侵略も含めて
うまくいっていない

それは皇室が
その正統性を維持すべく

一貫して原則を
守り抜いてきたからです

皇室はその存続にあたって
外部の影響を極力排除する
システムをとってきたし

それが制度化されているからです

それが天皇の後継指名権であり

もうひとつは男系相続の原則です

過去に女帝はたくさん存在しました
しかし女帝が存在した時代
特定の勢力が権力を持ちすぎ

皇室を政治利用した
時代だった

それを排除し
初めて後継指名権を行使した
前例を作ったのが

大化の改新と言われる時代
だったわけです

隋と対等な外交関係を結んだ前後
東アジア全体が重大な
動乱の時代にありました

そこで皇室も含めた
当時の日本の最高指導部は考えた

まず日本の天皇・皇室が
その正統性を内外に明示できる体制を
つくらなければならない

国家体制はその1つではあるが
まずもって皇統の正当性・正統性を
共に担保しなければならない

男系ではなく女系の天皇まで
認めてしまうと

必ず婚姻関係によって
外部勢力の力が及んだことが
皇統に記録されてしまいます

この後も中国との関係が
長く続くことを考えれば

このことよからぬ

だから大化の改新に
類似したようなことまで
何かやるかして

天皇の生前後継指名権と
男系の皇統維持を
システム化したんです

現在の中国情勢世界情勢を
鑑みるならば

この当時の日本の最高指導部の判断は
実に正しかったと思います

聖書にその名が刻まれているほど
古い王朝があったけれども
それを守れなかったエチオピアが
その後どうなったか?

ハプスブルグ皇室を守れなかった
ヨーロッパがその後どうなったか?

歴史的な正統性を
担保できていない体制は
特定の時期にどれほど勢いがあっても
いずれ訪れる衰退には弱い

国家が動揺した時にこそ
その国家の正統性を担保する
何かが必要になるものです

よろず侵略を考えるものは
かならずその国の正統性の瑕疵を
問題にします

正統性がないとみなしたことを
理由に侵略してくるんです

だから共和国になった国は
だいたい不安定になる

正統性の根拠が
手続きだけだから

その手続きに
イチャモンをつけてくるんです

ならばこそ、とりわけ
選挙のようなものは
公平公正透明にやらなきゃ
いかんわけですね

インチキ選挙で選ばれた選良には
法的な正当性も、正統性も
ともにない

やがて
『 その政府は
その国民を代表するものではないから
国民を代表する真の政府を援護する 』

といって侵略し傀儡政権を立てる

アメリカもソ連も中共も
常にそういうやり方でしたよ


日本の皇室は
その意味では世界最強です
絶えたことがないのだから

公知の歴史的事実として
正統性の瑕疵がない

だから守らなければならないんです

もし守る守ると言いながら
それをがっちり担保してきたはずの
天皇の後継指名権について

誰も考えてこなかったというならば
おかしなことだと思います

現在はまだ生前退位という段階です
しかし何も考えていない
ところからみれば

これは大きな1歩ですよ
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