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中国、「モラル崩壊」党幹部代用教員を食い物「学生エイズ」急増

勝又壽良の経済時評 2016-11-08 05:00:00

代用教員が約600万人 蔓延するエイズ学生患者

国家の基礎は教育にある。明治維新の日本では、乏しい財政のなかで、義務教育の普及に全力を上げた。それが、現在の日本の骨格をつくる礎になった。中国ではどうだろうか。農村部の義務教育は非正規の教員である代用教員の手に委ねている。代用教員も試験に合格すれば正規の教員にすることになっていた。その教員昇格枠の大半を、なんと地方党幹部が高値で売り飛ばしてしまったという事件が発覚している。

こういうことを書くと、中国蔑視として批判されるかも知れないが、中国社会の「金銭欲」は異常なまでに膨らんでいるのだ。「ネズミを捕る猫は白でも黒でも結構」という鄧小平の話が今も伝わっている。成果を挙げることが第一で、その手段が合法か非合法かは、問わないということである。成功した手段を合法化すればよいという便宜的な解釈である。

この融通無碍(ゆうづうむげ)な考え方は、モラル意識が確立していない中国のような社会では極めて危険である。「金儲け」が手段を選ばず行われているからだ。権力を握っている者が、権力を笠に着てやりたい放題にする。しかも、教員昇格枠を非正規教員に割り当てず高値で売り飛ばす。国家の将来を形成する義務教育で行われているのだ。中国の根本が腐敗している。ここで育てられる子ども達が、満足な教育も受けられずに成人する。一体、この国の未来はどうなるのか。世界覇権への挑戦などあり得ない。高望みをしてひっくり返るが落ちと言うべきだろう。

代用教員が約600万人

『大紀元』(10月20日付)は、「1万人の民弁教師、教員資格認定など訴える」と題して次のよう報じられた。

GDP世界2位の中国で、農村部の義務教育で約600万人の「民弁教師」(代用教員)が教育現場に立っているという。正規の教員資格がない教員だが、採用されて教壇に立っている人々である。その待遇が極めて悪く、正規教員の3分の1から4分の1程度に切り下げられている。どう見ても、意図的な教育費の削減である、一方では、日本の防衛費の5倍をかけて軍拡に励んでいる。教育費をけちり軍備を拡大する。こんな社会主義があるのだろうか。正義と平和。この中国政府の看板はどうなるのか。

義務教育で代用教員というのは、子どもに大きな影響を及ぼす。実は、戦後の混乱期で、私も小学校では代用教員の先生から教育を受けた身だ。音楽や図工であるが、未だに基礎を教えられていないから、興味を持てずにいる。中国は、6億人がこの代用教員によって教えられているのだろう。民弁教員は、経済的な待遇も悪くお気の毒な存在である。待遇を良くして子ども達に立派な教育をしていただきたい。心からそう願わざるを得ないのだ。

(1)「10月11日退役軍人による大規模な抗議活動が行われた。これに続き、19日北京市で全国29の省から約1万人の民弁教師が、国民の陳情を受け付ける国家信訪問局の前で教員資格認定や社会保障問題の解決を訴えて、大規模な抗議活動を行った。民弁教師とは、中国政府が定めた正規教員になるのに必要な学歴基準を満たさないが、教育資金と正規教師が不足する中国農村部など貧困地域で代用教員として教育に携わる人々をさす。実際に、当局が民弁教師の職業を農民と定めているため、給与が正規教師の3分の1から4分の1となっている。また、退職金や年金、健康保険などの社会保障が受けられないのが実情だ。多くの民弁教師の老後生活は非常に貧しいとされる」。

民弁教員は、給与が正規教師の3分の1から4分の1。退職金や年金、健康保険などの社会保障が受けられないのが実情だという。正規の教員に比べ、これだけの格差をつけられている。その理由は財源難であろう。社会主義などと歯の浮くような自慢をしているが、資本主義に比べて優位性があるだろうか。人権弾圧、不公平、格差拡大。要するに社会発展の遅れた国が、もっともらしい理屈をつけて独裁政権を守っているにすぎない。民弁教員は、その被害者である。

(2)「報道では、黒龍江省の曹先生が『1999年~2000年まで、政府が全国民弁教師のうちの20万人に対して、正規教師の資格を認定するとの政策があった。黒龍江省では6000人の割り当てがあったが、実際には500人しか認定を受けていない』『2000年~04年に、1部の民弁教師に対して不合格教師として解雇を行った』と不満を漏らした。 湖北省の張先生は23年間、教育現場に携わってきたにもかかわらず、1998年に解雇された。年金と社会保障がないため、現在の生活は極めて苦しいという。この10数年間に張先生は待遇の改善で絶えず陳情を行ってきた。しかし、問題解決をしてもらえない上、警察当局に逮捕されたこともあった。『当局が騙し、鎮圧、逮捕、拘禁などの手段で教師たちの陳情をやめさせようとしているが、われわれ教師は絶対にやめない』と示した」。

中国政府は2000年までに、全国民弁教師のうちの20万人だけに対して、正規教師の資格を認定すると決定した。黒龍江省では6000人が割り当てられたものの、実際には500人しか認定を受けていないという。このカラクリが次に示すように、驚くべきものであった。

『大紀元』(10月28日付)で、次のように報じた。

「10月19日に民弁教師によるデモ活動に参加した黒龍江省の王先生は、『以前、中央政府から黒龍江省に対して、民弁教師のうちの6千人に正規教員の資格を認定するとの政策があったが、実際には500人しか認定を受けていない』『省内の慶安県では、県長や県教育局長などが共謀して、300人の正規教員資格認定枠を競売にかけて、1つの認定枠に3~5万元(約45万~75万円)の相場を付けた。その儲けを官員らが山分けした』と話した」。

民弁教員の待遇は、極めて悪いことを知り抜いている地方党幹部が、正規教員資格認定枠を1人当たりの認定枠に3~5万元(約45万~75万円)の相場を付けて競売にかけてしまったという。この血も涙もない地方党幹部の「銭ゲバ」には開いた口がふさがらない思いだ。よくぞ、ここまで非情で悪党になれるものと驚く。罪人処刑後、すぐに臓器を取り出し大儲けする刑務所職員同様に、中国共産党は腐敗の極にある。蒋介石の国民党よりも悪質と言える。

「王先生自身は2003年に解雇された後、清掃員、レストランの洗い場などの職を転々としながら、13年間も陳情を続けてきた。王先生の話によると、一部の民弁教師の収入は、毎月200元(約3千円)余りの政府補助金しかなかったという。1人が1カ月で200元。1年間で2400元(約3万6千円)。5人の民弁教師で、1年間たったの1万2千元(約18万円)」。

一部の民弁教師の収入は、毎月200元(約3千円)余りの政府補助金しかなかったという。1人が1カ月で200元。1年間で2400元(約3万6千円)に過ぎない。地方政府は一銭も支払わないのだ。地価を吊り上げて、豪奢は地方政府の庁舎建設にカネを使っても、教育費はけちる。教育軽視の結果であろう。これが、中国農村部の赤裸々な姿だ。この中国農村部に未来があるとは思えない。政治的な混乱の種を蒔いて歩いているようなものだ。この農村部が将来、中国騒乱の根拠地になるのでなかろうか。

「民弁教員の月給は、6月に収賄の罪で当局に終身監禁の判決を言い渡された元雲南省党委員会書記の白恩培が受け取った賄賂、約2億5千元(約37億5千万円)と比べたら、あまりにも微々たるものだ。腐敗官員(官僚)らが受け取った莫大な賄賂のほんの一部だけで、多くの貧困に苦しむ国民の生活を直ちに改善することができたはず。しかし、共産党政権は根本的に自らの権力強化以外に興味がないのだ」。

中国の農村部は事実上、政治から切り捨てられている感じだ。沿海部の一線都市や二線都市には内政面で力を入れていても、農村分は「死んだ地域」となっている。農民戸籍で縛られている上に、経済や教育の面でも冷遇されている。かつて「明国」(1368~1644年)を建国した朱元璋(1328~1398年)は、貧農の生まれである。第二の朱元璋が出ないとも限らない。

習近平氏は、先の六中全会で「核心」という尊い称号を持つに至った。六中全会後のコミュニケは党員に対し、「習同志を核心とする党中央と共に固く結束する」よう求めた。集団指導体制については、「常に従われる対象でなければならず、いかなる状況・理由であっても、団体や個人が冒とくしてはならない」とした。習「核心」は、絶対的な地位を手に入れたが、まだ手にしていないものがある。「農民の心と尊敬」である。

(3)「現在、中国の民弁教師は数百万人規模だ。デモに参加した民弁教師らが政府あての公開書簡において、法律に基づいて教師らの年金や社会保障問題を解決し、正規教師と同等な給与水準に調整してほしいなどと求めたという」。

中国の民弁教師は現在、数百万人規模となっている。習「核心」には、この人々の正規の教員化という大事業が残っている。この人々は、今日も教壇に立って幼い純真な子ども達と向き合っているのだ。その人々の待遇が、政府補助金の月額200元だけとしたら、余りにも残酷な話しであろう。酷い待遇でも教育現場を離れない。こういう教育熱心な人々をこれ以上、悲しませてはならない。

私は、教育現場から見て「中国破綻」が始まっていると見る。

中国の大学生の間でエイズが蔓延しているという。このニュース源は、あの共産党機関紙『人民日報』である。ガサネタではない。中国共産党は、この事実について逃げも隠れもできない最終責任がある。

蔓延するエイズ学生患者

『大紀元』(10月6日付)は、次のように伝えた。

若者が無軌道な生活に陥っている責任は、政治体制が負うべき部分と民族特性の二面がある。中国共産党は毛沢東時代、「宗教は阿片」と同一視して宗教を禁じた。人間が人間である唯一の証拠は信仰であろう。それを禁じるという人類初めての暴挙を行ったのだ。信仰は自己抑制機能を持つ。中国政府はそれを禁じたのだ。その反動が、無軌道な欲望充足型の行動を取らせている。エイズ大国という不名誉な「冠」は、中国共産党として、深く恥じ入るべき事柄である。

もう一つ、中華民族はもともと信仰心がないという世界でも稀な存在である。儒教は倫理であって信仰ではない。儒教倫理は、過去の仕来りを尊重するという復古主義である。信仰とは、来世を信じることである。中国では伝統宗教として道教がある。これは、信仰でなく、神仙思想(不老長寿の祈願)である。来世を信じる信仰とは異質の存在だ。要するに、中華民族は精神性からみて著しく乖離した俗物集団である。世界でも他に類がない「欲望集団」となった。

(4)「9月26日の人民日報に、『為什么高校成為艾滋病的重災区?(なぜ大学は、エイズ患者の多発区域になってしまったのか?)』と題する記事が掲載された。文中では、中国の大都市の学生の間にエイズが蔓延していることが取り上げられている。例えば、2015年1月から10月にかけて北京市内で新たに見つかったエイズ患者は3000人を上回り、若年層の感染者数の増加が加速している。またこの2年間で、北京市内の大学生患者数は毎年約100人ずつ増加しており、同性愛者の性交渉によって感染が広がっているとみられている」。

2015年1~10月、北京市内で新たに見つかったエイズ患者は3000人を数える。2年間で、北京市内の大学生患者数は毎年約100人ずつ増加しており、同性愛者の性交渉によって感染が広がっているとみられる。北京だけではない。上海でも、2015年に92人の若年患者が報告されており、前年同期に比べて31.4%増加している。広州では、2002年から学生の感染者数が増加し始め、2013年末までに117例の感染数が報告されており、9割が同性間の性交渉により感染したとみられている。

中国人はもともと、「欲望」に負けるという民族特性がある。例の阿片戦争(1840~42年)は、中国国国内で阿片患者が激増していた背景で起こった戦争の面もある。むろん、それ以前に阿片を売り込んでいた英国。従来から患者が蔓延していた中国。需要(中国)があったから供給(英国)が存在したという関係でもあるのだ。中国社会が信仰的で、欲望抑制型社会であれば、阿片があれだけ広まるはずもなかった。

(5)「同記事には、中国疾病予防管理センターエイズ予防センター主任、呉尊友氏の話として、11年から15年にかけて中国の15歳から24歳の若年層におけるエイズ感染率は1年で35%ずつ増加しており、そのうち65%は18歳から22歳、つまり大学生の時に感染しているという非常に衝撃的な事実が明らかになっており、この傾向がこのまま続けば、どのような悲惨な結果がもたらされるか想像に難くないと記されている」。

2011年から15年にかけて、中国の15歳から24歳の若年層では、エイズ感染率が1年で35%ずつ増加しているという。これは、容易ならざる事態である。社会全体が、金銭欲に触発されて性的欲望への肥大化という泥沼に入り込んでいる。エイズ感染率のたかりの背後には、止まらぬ金銭欲が引き金を引いている。性的欲望と金銭欲が絡み合っているのだ。中国社会全体が、金銭を基準にした価値観を持つに至ったことによって、若者が性と金銭の交換行為へ無抵抗に走っている。

(6)「共産党政権下に置かれている中国では、伝統的な家族観や恋愛観、価値観が崩壊し、性の乱れが氾濫している。高級官僚の間ではこうした傾向が特に顕著で、失脚した官僚の実に95%が愛人を囲っていたことも明らかになっている。性の乱れは社会の隅々にまで広がり、セックス産業は増加し、人々の間では、貧者を笑うことはあっても、金の亡者をあざけることは無くなった。香港メディアの報じたところによると、WHOの報告により、中国国内の売春婦は400万から600万人に上り、全ての都市のホテル、カラオケ店、ヘアサロン、マッサージ店が売春の温床となっていることが明らかになった。中国は今や、世界一の売春大国であるだけでなく、世界一の性病大国となってしまった。このままでは、世界一のエイズ大国になる日も遠くない」。

WHO(世界保健機関)の報告により、中国国内の売春婦は400万から600万人に上り、全ての都市のホテル、カラオケ店、ヘアサロン、マッサージ店が売春の温床となっていることが明らかになった。この事実に驚愕されられる。習氏の「中華の夢」どころの話しでない。とても世界覇権を狙えるような民度の高さでないのだ。普段の「大言壮語」(ほら吹き)からはいえば、ここまで落ちぶれた国とは想像を絶している。

(7)「大学生は手っ取り早く儲けるために、売春行為に走る。陝西省電視台の元記者、馬暁明氏によると、その理由は様々だという。馬氏は、大学生が売春を行う理由を、一言で言えば社会道徳が崩壊し、大学の気風も全く変わってしまったと説明する。そして金銭第一主義がはびこった結果、ある者は金を手に入れるため、ある者は虚栄心を満たすため、あるいは望み通りの豊かな生活を送るためなら、欲望を満たす手段を問わなくなってしまったことを挙げる。現在の中国人が信仰するものはただ一つ、神ではなく金だと論じている。もちろん、中には学生の家庭が経済的に苦しいという場合もあり、もう一つは、大学の管理体制がゆるすぎることも挙げられる」。

中国の女子大生の売春行為は、過去から存在した問題である。私は、2011年5月18日、同9月14日、2013年10月24日のブログで取り上げている。いずれも、まだ景気が良かった頃の話しである。ということは、景気の好不況に関係なく、女子大生が金銭目的=欲望充足目的で売春に走っている事実が浮かび上がる。大学で何を学んでいるのか。中国の大学教育自体に疑問の目を向けざるを得ない。私もかつて、日本の大学で教壇に立ったが、現在の中国に見られる反倫理的風潮は信じがたいことである。心底、中国のモラル崩壊が、社会崩壊へつながると見る。
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