FC2ブログ

Entries

中国高速鉄道誕生10年がもたらしたもの

雨のち晴れの記 201850-08-05 11:52:

J-CASTニュースにここで紹介する記事があったので、一緒に読みましょう。かの国の高速鉄道はGDPのかさ上げを目的に、あっという間に全国に広げました。この高速鉄道の中国式展開は、通常の資本主義国家ではできないことですし、後発国でも中国だけができたと言えるでしょう。

14億人と言う人口を抱えてあちらこちらに大都市があるわけで、その移動を飛行機jに由らず鉄道で進めたのは、利便性よりも高速鉄道の建設とそのネットワークを拡大しすることに伴う、製造業・建設業などのGDPを高めるのに大きく貢献するからです。車両一つとってもどれだけの産業部門を支えるでしょう。鉄鋼、ガラス、客席の整備やそれに伴う雇用規模は相当なものです。高速鉄道産業としてとらえたら、この産業だけで相当の労働者を雇用し、仕事を与えています。

でも走れば走るほど、採算は取れなくて赤字を国庫で負担しなければならないわけです。昔日本が日露戦争で外国から借りた借金を80年近くかけて返済しましたが、それに似ています。

それはでも国が健全であれば可能でしょう。さらにメンテナンスの費用が経常的にかかるわけですが、営業収益で賄えれば、建設の投資額は国庫負担で処理するでしょう。

このまま中国高速鉄道は走り続けるようです。10年走り続けた結果、どのような現象が起きてきたか。在北京ジャーナリストの陳言

さんのレポートです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

負け組に転落する中国の地方都市  高速鉄道誕生10年がもたらしたもの
2018年8月5日 10時0分 J-CASTニュース

http://news.livedoor.com/article/detail/15114623/
中国初の高速鉄道、北京天津間鉄道が2008年8月1日に開通してから10年がたった。この10年の間に、中国の高速鉄道の総営業距離は2万5000キロにまで増加し、世界の高速鉄道総営業距離の3分の2を占めるまでになった。
この高速鉄道建設ラッシュにより、中国の中・西部地域の経済情勢にも変化が生まれ、人口・物資・資金の流れは、ひっきりなしに武漢、鄭州、合肥、重慶、成都、西安、昆明などの中西部の中心都市へと集まった。しかし、この10年間をきちんと「清算」してみれば、高速鉄道建設ラッシュによる本当の受益者はその実、大都市・巨大都市であり、中小都市では逆に、産業と人材の流出という現象が顕著になっている。
●6割近い都市で人口が減るサイフォン現象
著名な経済ライターである呉暁波氏は2018年7月14日、中国版のLINE、微信(WeChat)の個人公式アカウントで発表した文章で、高速鉄道の「サイフォン現象」について紹介している。
このレポートでは、北京と上海を結ぶ「京滬(けいこ)高速鉄道」と上海、武漢、成都を結ぶ「滬漢蓉高速鉄道」の沿線36の中小都市に対する影響が研究されている。そのうち、京滬高速鉄道は北京・天津・上海という直轄市3市及び河北・山東・安徽・江蘇という4省を経ており、滬漢蓉高速鉄道は上海からスタートし、南京・合肥・武漢・重慶などの都市を経て、終点が成都となっている。
それによると、高速鉄道は中小都市にとって人口集中を助ける役割を果たしてはおらず、58%の都市の人口が減少している。とくに、山東省の泰安、安徽省の滁州(じょしゅう)、江蘇省の昆山、湖北省の荊州、重慶市の豊都、湖北省の天門などは、人口の流出が最も深刻な都市である。
●高速鉄道開通後に成長率は下落
GDP成長率で見ても、高速鉄道開通後、京滬高速鉄道沿線の50%の都市、滬漢蓉高速鉄道沿線の60%の都市は、GDP成長率が所属する省に比べ減少しており、全省平均を下回っている。
さらに注目すべきことに、江蘇省の昆山、安徽省の全椒及び六安、湖北省の巴東などの都市では、高速鉄道開通以前の成長率は全省平均よりも高いレベルにあったが、開通後に全省平均よりも低くなってしまっている。
財政収入が全省財政総収入に占める割合も、京滬高速鉄道沿線の50%の都市で減少がみられ、滬漢蓉高速鉄道沿線では70%を超える都市で減少している。
住民の可処分所得に至っては、滬漢蓉高速鉄道沿線の80%を超える都市で減少がみられ、中でも重慶の合川区・潼南県の減少が最も際立っていて、それぞれ35%、20%前後の減少となっている。
歴史に目を向ければ、こうした現象は、実は不思議でもなんでもない。
50年余り前、日本初の高速鉄道である東海道新幹線が開通したとき、大阪と新幹線沿線の小都市は、「今後は東京の人口・物資・資金の流れを自分たちの都市に引き寄せることができる」と小躍りして喜んだものだ。しかし、結果は多くの沿線都市にとって大いに失望させられるものだった。中小都市のみならず、大阪ですら東京の「サイフォン現象」に太刀打ちできなかったのだ。1970年代初めから、東京都市圏の人口が急激に増え、一方で大阪都市圏の人口はかえって減少することになった。
●3大都市群に集中する中国の新都市構造
中国でも、高速鉄道開通で交通は便利になったが、中小都市の若者や産業の大都市志向をより容易に満たすことができるようになり、これが巨大都市や中心都市の人材・資本を取り込む能力を強め、「強い者がますます強くなる」という状況を生み出している。
香港証券取引所のチーフエコノミストである巴曙松氏はかつて、「高速鉄道ができると、中国の将来の主力都市構造は3+6、すなわち3大都市群に加えて六つの主力都市という構造に変化するだろう」と語った。3大都市群とは、環北京都市群、環上海都市群、環深圳都市群で、香港と広州は環深圳都市群の中に含まれている。そして六つの主力都市群とは、南京・合肥・武漢・長沙・重慶・成都である。
先述の呉暁波氏はレポートの中で「(主力都市群には)さらに昆明を加える必要がある」としており、「中国の今後の巨大都市の新構造の形成過程で、高速鉄道が決定的な役割を担うだろう」としている。(在北京ジャーナリスト 陳言)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本来、社会主義的政策と言うのは、無計画に鉄道を敷くことではないだろう。

結局中国は環北京都市群、環上海都市群、環深圳都市群と

南京・合肥・武漢・長沙・重慶・成都の都市群vs地方都市(農村)という形態をますます強めていくと言うことになる、と言うことだ。

人口密集都市圏と地方の格差・・・・

>住民の可処分所得に至っては、滬漢蓉高速鉄道沿線の80%を超える都市で減少がみられ、中でも重慶の合川区・潼南県の減少が最も際立っていて、それぞれ35%、20%前後の減少となっている。

と言う問題をどのように解決していくのだろうか。

この主要な都市群が、中心となって9つの文化圏、経済圏が競う形になるのだろうか。

もはや「社会主義国家」なんていうのは、戯言となって、一つの絶対権力に9つの附属的大権力があって、この附属的大権力地方都市が、一つの「国家」を形成していく可能性が強くなるかもしれない。

中央集権国家で14億人を支配した歴史はかつてない。元の時代も分国していった。下部構造が上部構造を変えていく。

一つの理念が、歴史の転轍機になる可能性は、ほとんど考えられない。

日本と中国との大きな違い、それは「農村部」に存在する=中国メディア
2018年3月13日 7時12分 サーチナ
中国メディアは、中国の農村と「真逆の存在」が日本の農村であるとし、日本では農村部の方が生活費は安上がりで、美味しい食べ物にも恵まれていると指摘した。(イメージ写真提供:123RF)
 中国では都市部と農村部の発展格差が問題の1つとなっており、多くの中国人にとっても「農村部は発展から取り残された場所」というイメージが根強いようだ。それゆえ、日本の農村を見ると中国の農村とはあまりに違っているとして、中国人としては大きな驚きを感じるという。
 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国人にとっての農村のイメージといえば「田んぼしかない」、「交通や買い物が不便」、「子どもたちは学校すら通えない」というものだと紹介する一方で、日本の農村部は、むしろ都市部より幸せな暮らしができると伝え、同じ農村でも日本と中国では大きな違いがあると伝えている。
 記事は、中国の農村と「真逆の存在」が日本の農村であるとし、日本では都市部と農村部では「衣食住」に大きな差はなく、むしろ農村部の方が生活費は安上がりで、美味しい食べ物にも恵まれていると指摘。中国で羨望の対象である「別荘」のような戸建て住宅に住むことができ、子どもの教育についても都市部と格差はなく、学校というインフラも整備されているため、学校に通えない子どももいないのが日本であると指摘した。
 また、日本の農村部では都市部と何ら変わらない消費行動が可能であり、しかも空気のきれいさなど、環境面では農村部の方が良いとして、日本では都市部と農村部に大きな格差はないため、農村部でも幸せな暮らしができるのだと紹介、これは中国との大きな違いであると強調した。
 これに対し、中国のネットユーザーからは「都市部だろうが農村部だろうが、その土地に暮らす人びとを幸せにできるのが良い政府ということだ」、「中国人の日本に対する認識は80年前のままだが、現代の日本はどの面から見ても中国より優れている」といった声が寄せられていた。(編集担当:村山健二)

現状において、格差はますます拡大していく。そして中国は日本から目を離すことができないのだ。そして現状では、「どうして?」と言う疑問を持ちつづけざるを得ないのだ。<日本を越える>、それは韓国同様に中国でも大きな課題なのだ。高速鉄道を世界一にしても

>その土地に暮らす人びとを幸せにできる

ようにするのが良い政府と言うコメントの通りだと思う。それは日本であろうが、中国で在ろうが、アメリカであっても変わらないことなのだ。

レコードチャイナの経済関係のニュースを探していたら、2017年から現在に至る間に以下のような記事が取り上げられていました。

つまり、中国も日本の経済を盛んに研究しているのだと言うことです。面白いので題目だけ並べてみます。

日本はゾンビ企業をどうしたか=産業再生機構の場合―
人民網日本語版配信日時:2017年4月29日
日本の経済成長の「裏側」に潜む問題―
人民網日本語版配信日時:2017年9月3日
日本の製造業問題は未来の経済発展にどれほどの影響?―
人民網日本語版配信日時:2017年11月6日
希望の見えない日本経済、「内部留保」しつつ海外投資―
人民網日本語版配信日時:2018年1月9日
景気回復局面の日本はなぜデフレから脱却できないのか―
人民網日本語版配信日時:2018年2月26日
貿易戦争、不動産バブルと崩壊=中国メディアが「日本から教訓を得よ」と論説
中国経営報:2018年3月29日
プラザ合意はいかにして日本経済を崩壊させ、中国経済の益となったか―
北京晨報網:2018年4月30日
日本の「失われた30年」から中国経済が学べること―
和訊名家:2018年5月4日
日本経済が直面する問題は世界にも影響が及ぶ?―
騰訊財経:2018年5月31日
海外に資金を貯め込む日本、輸出立国から投資立国へ―
人民網日本語版配信日時:2018年7月4日
日本経済の衰退は米国との貿易戦争が原因だったのか?中国が学ぶべき3つの教訓―
新財富:2018年7月10日
中国が資金流出の取り締まりを強化、海外投資が減速、不動産も買えず―
米華字メディア 2018年8月4日
日本の株式時価総額が中国を超えて世界2位に=「すごいぞ、わが国と言っていたのに…」―
新浪新聞の微天下:2018年8月4日

一つ一つの記事をとりあげてもよいほどの内容がありますが、やはりバブル崩壊後の日本への関心、またバブル崩壊そのものへの関心が強いわけですが、中国の政府への批判ができないために、日本を分析こそしても自国の政策を論じられないでいる。

単純な相違は、日本はバブルを「政策的に破壊した」が、中国は「バブルを継続させること」に走っている。その相違が何をもたらすか。それはどうもなってみないとわからない・・・という結論になりそうだ。


ただ、日本は小泉政権時代に「格差を広げる」政策をアメリカの求めに応じて無抵抗に進めて、広がったものの、それでも半数から60%の国民生活は『中流』であると言える。

日本の本流は『中流社会を維持する』ことにあると言っていい。

高速鉄道の発達は、中国においては、

>その土地に暮らす人びとを幸せにでき・・・ない方向に向かって

走っているように見える。

もはや有効な手立ては、中央集権を維持する限り、建てられないのではないかと思う。

中国はどこへ向かうのだろうか。
スポンサーサイト
  • コメント : -
  • トラックバック : -

Appendix

最近の記事