ブラジルのクーデターとトランプ下ろしの関係

赤峰和彦の　『 日本と国際社会の真相 』　　2023-02-05 00:00:00 | 政治見解

「ブラジルで前大統領派が大統領府や議会、最高裁を襲撃　政府は200人以上逮捕」という話がありました。

「昨年10月の大統領選で当選し、今月1日に就任したばかりの左派ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルヴァ大統領は、暴徒化した襲撃者を厳正に取り締まると約束し、一方、米フロリダ州にいるボルソナロ前大統領は襲撃をツイッターで非難した」と報道されています。

いろいろな思惑が錯綜していますので、専門家に解説をお願いしました。

ブラジルの左派クーデターが起きましたが、これはアメリカの動きと連動しています。

ボルソナロさんという前の大統領は、失意のうちに、昨年の12月30日にブラジルを離れてアメリカのフロリダ州に行きました。今はそこで静養しているということですが、本人は国内が混乱しているということで、国に戻るという意思を明らかにしています。

事が起きたのは、1月8日、この時にボルソナロさんの右派保守派の支持者たちが、ブラジリアでさまざまな公共のビルに乱入して暴力を働くというような事件がありました。

これを受けて左翼の新たに1月1日に就任したルーラ大統領は公的権力を用いてこの反乱暴動を鎮圧すると同時に、ボルソナロ派叩きに一斉に出てきました。

おそらく私は2021年1月6日にアメリカで起きたことの再来ではないかと思います。ボルソナロさんとしても各地で不正選挙があり、また電子投票装置などのインチキもやって不正選挙によって自分が負けたという意識はあるようです。

しかし、敗北は認めていませんけれども、公的にこれを煽るような発言を彼はしてきませんでした。

1月10日に動画をFacebookに上げて、その中で「ルーラ氏は国民ではなく、連邦最高裁判所や高等選挙裁判所に選ばれた」と言っております。ただし、暴動を起こせとは言っていません。このFacebookに挙げた動画は1月10日の夜に上げているので、1月8日の暴動の前に挙げたものではありません。

おそらく、煽られてボルソナロ支持派がルーラ派の左翼や警察権力の挑発にのって、暴力事件を扇動されて起こしてしまった。それを起こさせておいて一挙にボルソナロ勢力を叩こうということなのでしょう。

1月13日、ブラジル最高裁判所はボルソナロ氏への捜査を連邦地検に許可したということです。

不正選挙に抗議するボルソナロ支持派を扇動して謀略事件を起こさせたのも、ルーラ大統領派であると私は推測します。アメリカにおけるトランプ叩きを再燃させようというアメリカ側のバイデン大統領の思惑とも絡んでいると思います。

これはルーラブラジル大統領と、バイデン大統領と、それからメキシコのオブラドールというやっぱり左翼の大統領がいますが、この3人が連名でボルソナロ批判の声明を出したりしています。

これは明らかにアメリカに向けてもボルソナロ＝トランプ、ブラジルのトランプともボルソナロさんは呼ばれていましたから、そのイメージと合わせてアメリカでさらに同じようなことを1月6日にやっていたんだ。

同じことが1月8日に今度ブラジルで起きた、トランプは悪いやつだという反トランプキャンペーンをまたやろうという、民主党バイデン政権の謀略だと私は推測しています。

この最高裁判所の判事のデ・モラエスという人。ブラジルの最高裁判所判事は、1月10日ボルソナロ政権の元法務公安大臣だったアンデルソン・トーレスという人に逮捕状を発行しています。

このデ・モラエス最高裁判事は他にも、首都ブラジリアの憲兵隊長であったファビオアウグストビエイラという人の逮捕を命じたり、首都ブラジリアのイバネイス・ロシャという知事を90日間、知事職から停職処分をするなど、非常に積極的にルーラ大統領派で動いています。

日本とかアメリカの最高裁がやることじゃないんですね。最高裁と言いながら、実際上公安機関治安機関のような警察組織のような存在として裁判所が機能していて、その組織が左翼勢力に乗っ取られてる。こういう感じです。

ですから、ボルソナロ前大統領も「ルーラ氏は連邦最高裁判所や高等選挙裁判所に選ばれたんだ」と言っているわけです。これはアメリカでも最高裁は実はバイデン政権の不正選挙を容認する立場ですから。アメリカもこれからどうなってしまうかわかりません。

とにかくルーラブラジル大統領の背後にいるのは、バイデンアメリカ大統領であって、これが組んでトランプとボルソナロを共に葬り去ろうと言う謀略が行われているんじゃないかと私は推察します。